16 11月 2009
土曜日の深夜にソウル→NYの出張から戻った。思えば日本で最初に就いた職がバイヤー(購買)職だったのが縁でそれから、すっかり出張族になってしまった感がある。そういう意味では普通の人よりははるかに移動には慣れているものの、やはり身体が疲れるのは否めない。特に今回はロス→ソウル日帰り出張でそのままNYに向かうというきつい旅程で、飛行機に乗った時間と地上にいた時間が同じくらいという我ながらすごい出張だった。(もともとNYに行く予定だったのが、急遽ソウルの投資家に呼ばれたのでこうなった) しかし、滞在時間は短くてもかなり実りある出張となったので満足感はある。おかげでこの1ヶ月ほど進めている中国の携帯絡みの案件でようやく一段落しようとしかけている。やはり韓国企業は行動が速いと思った。オバマ大統領も同じようなタイミングでアジアに行っていたようだが、極東アジアとの強調をずいぶん訴えていた。米ドルがその基軸通貨としての存在価値をどんどん弱めているから、気が気でないだろう。ただ、日本はあいかわらず海外から見ていてもパッとしない、民主党政権になってからの良さもまだまだ見えてこないし、今後の極東地域における立ち位置はどうなっていくのだろうか。ワイドショーばっかり見てる場合じゃないだろうに、と思わず愚痴をこぼしそうになる。
閑話休題
キンドルの国際版について日本でも購入している人が増えてきているようで、ちらほら話の話題にあがることも多くなってきた。当社で販売しているコンテンツのほうも、先月は一気に対前月比で3倍増になり、今月も今のところ先月を上回るペースで伸びてきている。コンテンツの数も順調に増えていく見通しになっているので、とりあえずはいい感じである。それに加え、今回は某大手メーカーと電子ブックリーダーのODM開発案件もスタート。いよいよ私が考える「第二世代」の電子ブックリーダーを世に送り出す時がきたと思うとワクワクする反面、やはり責任重大だ。しかも、今回は某携帯キャリアと組むことになると思うのだが、この会社が超巨大メーカーなだけに慎重にことを進めたいと思っている。
これから一気に加熱する電子ブック市場であるだけに、毎年年明けにラスベガスで開催される恒例のCESでは電子ブックリーダーだらけになりそうだが、まだまだ一般的には浸透していないのも事実だと思う。なので、これからは小生のブログでももっとこの画期的なデバイスが身近に感じられるような内容を具体的に掲載していきたいと考えている。そこでまずはキンドルの購入!これまで口頭では説明したこともあるのだが、アマゾンでキンドルを購入される際にはぜひとも当社経由でご購入ください(笑) アフィリエイトの仕組みは簡単でこのブログの右下にあるバナー、もしくは今回下に貼り付けたバナーをクリックしてその先で購入するだけ。値段はどこで買っても同じなのでご安心ください。お礼として何か分からないことが発生した際には簡単なカスタマーサポートも承ります(知り合い限定)。
20 10月 2009
待望のキンドル国際版がいよいよ出荷開始となった。
これから世界市場におけるアマゾンの猛攻が始まる。国際版のローミングが無料なのは確かにすごいことだ。私も早速注文したのだが、これで4台目の購入。キンドルを4台も買った人って珍しいんじゃあるまいか。(これを買うために下位機種となるKindle2の2台は売り払ってしまった。キンドルのコンテンツはアマゾンとの契約で売ることはできないが、De-Registerするだけで誰でもすぐに使えるようになるキンドル本体に対しては中古市場が存在する)これで会社に残っているキンドルは大画面のDXだけとなった。出張から戻ったらオフィスに到着してたら嬉しいのだが。(といっても米国内で使っているだけなら何ら違いはないのだが)
ところで、キンドルは今回も値段を下げたし、またこのたびのスペック改訂は過去の物に対して新バージョンを完全に上位互換とするものなので、そろそろ度重なる価格改訂(まるでアップルみたいだ)に嫌気がさした人も多いのでは?それともまだまだキンドルを購入している層はパスポートをもっていないような人々だと思われているのだろうか。(ちなみにアメリカ人のパスポート保有率は14%ほどに過ぎないと言われている)
今回のキンドル国際版リリースの背景の一つにあるのは過熱しつつある電子ブックリーダー市場で他社を牽制することが一番大きかっただろう。前回の値下げは新学期を迎える学生に対してだった。さすがにクリスマス商戦向けにもう一回下げるとかはないだろうが、この冬のホリデーギフトにはあちこちで重宝されるだろう。来年ラスベガスで開かれる恒例のCES(Consumer Electronic Show)では大量の電子ブックリーダーがあふれているに違いない。またもう一つは著作権問題でなかなか重い腰をあげない海外の出版社に対する牽制、というか挑戦だ。キンドルは英語圏では猛威を震うだろうが、日本・台湾といった市場では一部のユーザーにしか指示されないだろう。(iPhoneのキンドルアプリはかなり売れるかも知れないが、もし対応したらだが)また南北朝鮮と中国には出荷されないようだ。これは3Gのパートナー契約によるものなのか、はたまた違う思惑があるのか。
ところで、業界筋では来年の春頃にもう一度キンドルがバージョンアップするのではないかという見方がある。これはEPUB形式に対応するというもので、ここでさらに値段がさがればかなりお求めやすくなる。だが、EPUB対応にするのにはそれなりのリスクが伴う、現行のフォーマットにしたがうほど著作権管理が簡単ではなくなるだろうから。しかもキンドルストア上のコンテンツの多くに対してEPUBへのファイル変換作業を行うのはそれなりに大変だろうと思う。(ぜひ当社開発のオーサリングツールを活用して頂きたいものだが 笑)
いずれにせよ、アメリカでキンドルストアで日本語や日本文化に関連したコンテンツを販売している当社としては願ってもないチャンスである。単純計算で一気に100倍!とはいかないまでも年内に50倍程度の売り上げになってくれることを願いつつ、コンテンツの大量投入を続けていくつもりである。今月は先月の倍くらいのペースで売れているので巷を賑わすキンドル人気が売れ行きに拍車をかけているのは言うまでもない。米国の大手バーンズ&ノーブルズも新たなリーダーを発表したようだし、乗数で売り上げが伸びていくこの市場、まだまだ先行者利益は続きそうである。出版のご相談はぜひこちらまで!

16 10月 2009
去年の今頃、知人からのある一本の電話が最終的には200人近い数の従業員を救うことになった。とある企業の救済が緊急で必要になったケースだった。その知人から紹介された方に、すぐに会うことになり、すぐにその方の日本の上司と連絡がつながった。翌週には東京に飛び、どういうオプションがこの状況で可能なのかと懐疑的な会計士や経営陣を前に一緒に頭をひねった。成田へ向かう飛行機の中で私の頭はいつにも増してすごい勢いで回転していた。テーブルの向かいにすわる不安そうな顔ぶれに一つ一つ私の案を順番に紹介していた時、とある企業にみんなの視線が輝いた。「これならいけるかも知れない」 その翌日私は買収先となった社長さんのもとに趣き熱心に説明した。結局忙しいスケジュールの合間を縫ってなんとか二人の社長をつなぎ、経営統合への道は開いた、それもわずか2日という異例の短さで。フィーも破格だった、かかった時間に対しては、ということであるが。が、それにも増して嬉しかったのは多くの人の生活を救うことができたという満足感だった。帰りのフライトの中で爆睡していた私の頭の中はからっぽだった。
そしてまた、今年。同じような一つの案件を、私がアメリカに来て以来ずっとお世話になっている、いわば一番の恩人であり、恩師であるF氏から紹介された。そのスケールの大きさに驚愕しながらも、私はそれを断る言葉をもっていなかった。せめてもの恩返しに、と一心不乱にこれまでその案件をおいかけてきて、急遽この日曜日から今回は北京に飛ぶことになった。内容についてはまだ多くを明かせないが、またこれで救われる多くの命があることだろう。話を聞いたら無理だとか否定的な意見をいう人も多いが、その言葉が自分にとってどれだけ意味がないかをよく理解している。今の私を突き動かすのはこの仕事の社会的意義の大きさと、この事業によって救われる多くの人々、この事業が世の中に与える途方もないインパクトである。うまくいくかどうか、それは誰にもわからないし、そんなことに興味をもっている時間すらない。「勝利できない環境は与えられない」 私はそれを信じている。自分の信条は “Where there’s a will, there’s a way”. であり、座右の銘は「義を見てせざるは勇なきなり」だ。敵前逃亡はあり得ないし、そんなこと今までしたこともない。まさに、やるしかない、の世界だ。
(余談)中国でも電子ブックリーダーがでているらしいから、それも見てみたい。自分なら今世界が一番求めている端末をつくるお手伝いができる、そういう自負をもっている。もうすぐ国際版キンドルが発売される。最近ますます好調な日本語学習カードなどの当社オリジナルコンテンツが世界100カ国で販売されるというのは強力な追い風であり、6月から試行錯誤してきた内容の正しさを証明してくれるものでもあると思う。今回の出張には間に合わないが、次回の出張には国際版をもっていって東京で試してみたいものだ。なんども言うが、電子出版のすごいところは「これまでの著作物を単純に電子化」するものではない。「これまでの紙媒体では絶対できなかったことを実現する可能性をもっている」ところなのだ。
8 10月 2009
昨夜スタッフの一人から送られてきたメールが全ての発端だった。
Amazon(日本ではなく米国本社)がキンドル(Kindle)の国際版をリリースするという。これは電子出版業界のみならず、世界的にかなり衝撃的なニュースだろう、というのも著作権上などクリアーしなければならない課題がいくつもあるように見受けられるのにも関わらずいきなり世界百カ国対応というのだから。フォントは依然英語だけだが、「海外に住む洋書ファン」のために販売され、AT&Tのローミングネットワークを使ってWispernet (3G通信によるダウンロード)が使えるという。これで日本出張中にもKindleを利用できるようになったわけで、個人的にも有難い話である。(当社にはKindle2とDXが計3台あるが、また1台増えそうだ) アマゾンは間違いなく出版革命の先駆者であり続けるであろう、少なくともしばらくは。
↑アマゾンのトップページで大きな告知文が出ているので見られたかたと多いと思うが、ここに原文の一部を転載してコメントを追加してみる。
>Kindleがあれば、この本と思ったら60秒以内に読んでいることも可能です。最新の携帯電話に搭載されている3Gワイヤレス技術を採用しているため、アクセスポイントを探す手間もなく、世界100カ国以上でご利用いただけます。また、携帯電話のような月々の使用料もなければ、年間の契約も必要ありません。ソフトウェアのインストールや同期の心配も無用です。
(コメント)単なる紹介文だが、「この本と思ったら。。。」のくだりは少し校正の余地があったのではないか(苦笑)
>Kindleで読んでいただけるコンテンツとして、28万冊以上の英語書籍のほか、アメリカおよび世界の主要紙-New York TimesやInternational Herald Tribune-Asian Editionを取りそろえました。私たちのビジョンは、こでまで出版されたすべての本をすべての言語で、60秒以内にKindleで読めるようにすることです。
(コメント)Kindle Storeでは現在36万冊以上を謳ってるはずだが、残りの8万冊弱はいったいどこに?しかしすべての言語とはなかなか大見栄をはったものである。もちろんできたらすごいが。。。その頃にはいくつもの出版社が消えてしまっているかも知れない。当社が出版している日本語学習コンテンツは依然好調な売れ行きだが、LMDPのコンテンツもいよいよ世界に向けて配信されるようになったということか。
>KindleはAmazon.comで最もギフトに望まれ、実際に贈られ、私たちが販売している何百万もの商品の中での売上No.1なのです。
(コメント)誰しもアマゾンの豊富な製品群については十分に知っている訳なので、これはなんともインパクトのあるフレーズだ。
当社ではオンラインマーケティングの一環としてキンドルや電子出版など、特定のキーワードの検索結果を常に追跡しているが、このニュースを皮切りにGoogleなどの検索エンジンでもあちらこちらでキンドル関連の話題が取り上げられ、順位の変動が目覚しい。それだけあちこちにインパクトを与えているということだろう。
ちなみに今回は6月のKindleDX発売および新学期キャンペーンに続いて価格改訂が入っている。いよいよ259ドルとなった。周囲の人にマーケティングをした際に希望として多かったターゲット価格の199ドルまであと60ドルに迫った。インターネットが基本タダで使えるということを考えると、もうかなりのお得感がある。
私はキンドルというハード自体はアメリカ→イギリス→カナダ(フランス語対応)→EU諸国(ドイツ語・スペイン語対応)という風に東回りでいわば歴史を遡る形で展開すると分析しており、今回の流れは大きなイレギュラーであったものの、ハードウェア自体が各国で販売される訳でないということからしても、ほぼ想定の範囲内の動きだと考えている。が、この国際版の発表時期は思ったよりもかなり早かったという感は否めない。英語でKindle Storeでのコンテンツを出版している当社にとっては追い風で嬉しい悲鳴ではあるが、最近の一部のコンテンツを巡ってのアマゾンとのやり取りや購入されたコンテンツが削除された一連の事件の経緯などから判断するに、このアマゾンの動きはやや大胆すぎるように思う。冒頭にも書いたが、この動きは私には理解できないいくつかの問題を抱えており、後にあちこちの市場でトラブルを巻き起こす可能性があるように思うのだが。。。こちらについてはまた機会を変えて見解を述べたいと思う。
話は少し変わるが、いわゆるeBook Reader (電子ブックリーダー、この呼び名が定着するかどうかは別として)のハード市場も盛り上がりがすごい。すでに20種類以上のリーダーが出ているかと思うが、来年のCES(ラスベガスで毎年行われる全米最大の家電系展示会)ではこないだの電子フォトフレームのように、いたるところでこの類のハードが見られるのではないか。今のところ市場を牽引しているのは台湾で、政府も大きく予算を投入する方向のようだ。液晶に強い韓国もSAMSUNG を中心に追いかけていくだろう。日本のメーカーは今のところSONY 以外には見当たらないが、またしても出遅れているという感がある。
いずれにせよ、先日の日本出張でも大きなプロジェクトがいくつも舞い込んだことからも、不景気も一つの峠を越えてきているようで、これからは特に「勝ち組」企業は忙しくなるであろう。波をうまくつかめるように頑張りたいものだ。
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22 9月 2009
今日は急遽ダウンタウンまでメディア関係者の会合に招待されて参加してきた。主催者は今井ショーンさんで、来年は一緒に「Japan Film Festival」 (旧称「茶の間フィルムフェスティバル」)を運営していくことになっている非常にパワフルでかつ崇高な志をお持ちの方だ。
会場には以前高橋誠さん主催の会で一度お会いした今や全米で日本を代表するコメディアンの神田瀧夢(ろむ)さんやラストサムライで一躍有名になった小山田真さん、映画監督やDJなど個性的な面々がずらりで、後からの参加とはなったものの非常に楽しい時間を過ごすことができた。
皆専門は違うものの、このアメリカで一旗上げようとするものばかりで志は一つ。国際社会で自身のみならず「日本」を売り込んでいきたいというスピリットを強く感じることができた。私も今や電子出版というメディア業界の片隅に身をおくようになったせいか、それともハリウッドがアジアに助けを求めているせいなのか、LAらしい案件が増えてきたので自分でできることをうまく見つけてコミュニティをサポートしていきたいと考えている。音楽や映画の業界は特殊な業界だが、その分学ぶことも多い。執筆でのメジャーデビューの夢に一歩近づく日もそう遠くないのかも知れない、と信じることにしよう。
頑張れニッポン!
2 9月 2009
アメリカではキンドルがこれまでの電子書籍リーダーでは考えられなかった成功を収めつつあるが、AppleがiTunesで音楽業界の天下を取った に近い状態であることを考えると、他の競合は市場を独占されたらたまらないと考えているだろう。これまでのところ、他の対抗馬としては Barnes&NorblesがPlastic Logics社のリーダーと、GoogleとSONYの連合軍が主力だったが、8月に発売された韓国SAMSUNGの新製品(SNE-50K)はこれに更 なる脅威を加えるかも知れない。(どうやらAppleはタブレット型Mac(iPhone?)向けのiTunesでの書籍販売を諦めたようだが、ここに例の特許侵害のニュースが実際どこまで関係しているのかは分からない)
SONYの新製品Reader Daily Editionはキンドルと同じく3G(キャリアはAT&T)を利用するとのことだが、実際には3Gを搭載しないリーダーではPCを経由せざるを 得なくなるので、使い勝手という意味では格段に劣ると思うので、通信コストをある程度度外視してもこうせざるを得なかったのだろう。WiFiもアメリカで はつながるところが少ないのであまり意味をなさない。特筆すべきはSONYが今回は独自の規格であるBBeBを捨てて次世代の標準規格と目されるEPUB 形式の採用に乗り出してきたことだ。これまでのレッスンから学んだこと、というか失敗からのダメージが大きすぎたのかも知れないが、この動きは評価すべき だろう。来年初に発売されると噂されるキンドルの新型がEPUB対応となるのかが見ものだ。
電子出版事業に本格参入してから、早や3ヶ月。アマゾンのキンドルストアで販売あるいは編集提携しているコンテンツも当初の目標の100冊には届か なかったが、ほぼ90%近くを達成することができた。特に言語学習系のコンテンツが人気で、現時点で一番人気のひらがな学習カードはキンドルストア全35 万冊以上の書籍の中で7,948位と出だしとしてはまずまずである。(ちなみにカタカナは8,135位)参入して初めてこの業界がもつポテンシャルの大きさに気づかされたのだが、それに気づいて行動している企業はまだまだ少ないようだ。日本も早く閉鎖的な出版体制から脱却して、電子出版の本当の可能性について気づき迅速に行動して欲しいと思うのだが。
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20 8月 2009
6月に大画面のDXが発売されたばかりのキンドルだが、次は大学生版が出るのではないかという噂が最近市場に流れているらしい。が、どうやらキンドルのスポークスマンであるCraig Berman氏はその見解を否定した模様(関連記事)。しかし来年の初めには出るということをほのめかしている訳で、これは逆に更なる値段改訂や新バージョン登場のための買い控えを避けさせるための方策と言えるので当然であろう。新学期はもうすぐ始まるし、その次にはクリスマス商戦が控えているので、今のところはこのままでいくべきだと思う。Kindle2の値段はついこの間下がったばかりで299ドルは3Gが無料でついてくることを考えればすでに破格である。DXは性能的にはKindle2より優れているので、まずは学生にKindle2の購入を検討させ、十分に納得させた上で、更なる上位機種のDXと比較検討する、という流れになるだろう。この際、大学院生などより学際的で予算に余裕のある者はDXを検討すると思う。もちろん、誰かが使っている実機を見た上で、というのが前提になるのだが。先日も出張の際にキンドルを利用していると声をかけてくる人が多くいた、まだまだ見たこと無い人が多い訳だが、多くの人は実機をみるまで買い控えているといっていたので、普及がある程度まで進むと一気に加速すると見ている。
学生版に関してはDXがテキストの代替用として設計されているものの、やはり489ドルはなかなかの金額であり、一般的には決意がいるであろう。あと、DXは少し大きすぎると思う人も多いと思うので、Kindle2にDXの機能が実装され、表示画面がもう少し大きくなるのが理想だと思う。(この際キーボードのレイアウトにも少しの工夫が必要か) また学生版として廉価版を準備してくることは想定できる。私なら3Gを無くしてWi-Fiを搭載したバージョンを学生版として生協などで100ドル程下げて売る。アップルも初期はキャンパスでかなり大々的にキャンペーンしていたので、やはり大学生を取り込むことは市場の活性化にも購買層の囲い込みにも大変有効な戦略である。
現在コンテンツをかなりのペースで作成してアップしているところで、キンドル以外の電子ブック市場にも同様に販売を始めた。最近開いたアカウントでは40以上のプラットフォームを通じて世界中に一気に流通させることが可能で、売上はまさに倍増していく計算となる。これはまさに書籍の流通革命で、目標の1万タイトルが出揃う年末の売れ行きが楽しみだ。
10 8月 2009
先週は少し休暇を取って家族でサンディエゴに行った。メインはレゴランド初体験で、これがまたすごく嬉しいサプライズだったので、その感動は別の機会にブログで伝えるとして、今回は表記の通り、不在中にオフィスに届いていたKindle DXのレビューをしたい。注文したのはかれこれ4週間程前だったと思うので、在庫切れでかなり待たされた。6月下旬に発売された時のストックはすぐに完売したとのことだが、一体どれくらいの数が売れたのだろうか。。。電子出版業界に身を置くものとしては今回の新生産ロットの数も非常に気になるところなのだが。。。

開封時
届いた状態と箱を開けた状態はこんな感じ。これは以前に購入したKindle2とサイズは違うものの基本的に同じである。
Kindleすらご存知ない方が多いと思うので、DXと言われても「何がデラックスなんだ!?」と不思議がられる方が大半だと思うので、下記に仕様比較をアマゾンの公式サイトより転載する。基本は(液晶)サイズが大きい(DXが9インチワイドなのに対してKindle2は6インチ)のとPDFビューアーが標準搭載されていること(Kindle2ではコンバートしていた)、そしてiPhoneみたいに持ち替えた際に画像が縦横入れ替わる機能がついたこととそれに応じてボタン配列が少し変わったこと(一部では不評らしい)くらい。
製品スペック比較

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Display
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6″ diagonal E Ink® |
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Size
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8″ x 5.3″ x 0.36″ |
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Storage
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1,500 books |
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PDF Support
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via conversion |
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Rotating Display
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3G Wireless
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Books in Under 60 Seconds
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Text-to-Speech
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Whispersync
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Price
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$299.00 |
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Display
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9.7″ diagonal E Ink® |
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Size
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10.4″ x 7.2″ x 0.38″ |
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Storage
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3,500 books |
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PDF Support
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native PDF reader |
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Rotating Display
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|
3G Wireless
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Books in Under 60 Seconds
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Text-to-Speech
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Whispersync
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Price
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$489.00 |
製品サイズ比較画像
最初に持った印象はかなり大きめに感じるのだが、実際にコンテンツを表示させてみるとかなり見やすいことに気づく。学生向けにテキストブックを電子版に切り替えようとしているアマゾンの意図はKindle2よりはDXでより達成されるのは間違いないだろう。後はコストで、Kindle2の299ドルに対して489ドルという割高なコストをどう見るかだが、意外と最初の学期で教科書を購入する際に比較検討してしまううちに解決してしまうかも知れない。試しに電子版が販売されているテキストの価格をいくつか比較してみたが、140ドルに対して90ドルなどという大きな差がでているものもあり、メジャー(専攻)によってはKindle購入の決断は意外とすぐにでてしまうケースが多いのかも知れない。当社がアップしているような日本語を表示させるコンテンツはPDFビューワーを搭載しているDXのほうがはるかにスムーズに表示される。(iPhoneのKindle Appでもかなりスムーズだが、如何せんサイズが。。。)
最後に、PRになってしまうが当社はすでに日本語と日本文化に関するコンテンツの電子出版社としてKindleにいくつものコンテンツをアップしてきており、今月からいよいよ売上も順調に推移し始めている。アメリカ人が好むようなテーマのコンテンツをいくつも並行して制作・編集しており、月末までにはかなりのラインアップが出揃う予定である。自慢のコンテンツを当社を通じて海外の電子出版市場で販売したいという野望をもったコンテンツホルダーやクリエイターの方がいれば、ぜひとも当社までご連絡頂きたい。
<関連エントリー>
アマゾンが次世代キンドルを投入 WiFi版は驚きの139ドル 日本語フォントも対応
日本語対応も予定されている新型Kindleの動画
Kindle3のレビュー動画
アマゾンの次なる秘密兵器!? Kindle for the Web の衝撃
その名も「ガラパゴス」 シャープの電子書籍端末、12月に発売
25 7月 2009
前回の日本出張で日本の電子出版の事情を知るにつけ、ますますチャンスが大きいと感じるようになった北米での電子出版市場であるが、それでもまだキンドルに注目している数はそれほどいないと思う。しかし6月に第2世代のキンドルが値段を下げて299ドルになったことにより、それももうすぐ変わるに違いない。アメリカの9月は日本でいう4月にあたる、入学、昇級の時期だ。Back to School Campaignともいわれるこの夏商戦でキンドルに注目し始める若者は大いに違いない、特にこの9月に大学に入学する学生だ。
キンドルは299ドルで、3G接続が無料でついてくる。簡易ブラウザにも対応しており、GoogleやGmailなどが使えるほか、Wikipediaでの検索もできる。あちこちのレビューを見る限りではiPhoneのようにハッキングに夢中になっている人たちもいるようで、可能性という意味では本当にこれからである。3年間アメリカだけの市場に特化してハードとインフラを成熟させてきたのも非常に興味深い。次のターゲットは私の読みどおり、同じ英語圏のイギリスだそうだ。次にカナダにいくと思うが、その際にはフランス語に対応させていき、そこからドイツ語とスペイン語で一気に市場を拡大させていくのではないだろうか。もちろんそれぞれの市場で著作権に絡む問題があるのでこれまで以上に慎重に対応していくと思われる。そしてアマゾンが世界一のパブリッシャー(出版社)になる日もそう遠くはないのかも知れない。
当社の電子出版部門であるLocal Mode Publishingでも今コンテンツを探したり、自身で作成したものなどをどんどんKindle Storeにアップしていっている。一見簡単そうだが、フォーマットなどがなかなか難しく、本当に見栄えのよいものを作成しようとする際にはそれなりの創意工夫が必要になる。いくつかのルートを通じて、日本の作家や同人市場、画家やイラストレーターなどにコンタクトを開始している。日本では1000億円といわれる電子出版市場の大半が携帯と漫画だが、アメリカでは違う。実際に本が売れている。書籍とKindleの両バージョンがある場合には売上比は10:3.5(今年前半の時点)まで伸びているし、雑誌や新聞もかなり売れているようだ。(書籍以外は残念ながらiPhoneのKindleアプリでは購入・閲覧ができない)NY Timesのベストセラー本の実に99%相当がすでにKindle版を販売しているのは大手出版社もこの波には逆らえないというふうに理解しているからに違いない。
参考までに本日(7月24日)時点での雑誌の売上ランキングを掲載すると。
1. The Ecnomist
2. The New Yorker
3. Newsweek
4. Foreign Affairs
5. PC Magazine
6. Time
7. Reader’s Digest
8. Technology Review
9. The Atlantic
10. Business Week
となっている。かなり硬めのNew YorkerやForeign Affairsが知名度抜群のTime誌よりも売れているし、最近出版が始まったばかりのPC Magazineが一気にランキングをあげたことからも今のところのユーザ層というのが見てとれる。
日本では同人市場がそれなりの規模で成熟しているが、そういう市場に関わらずこれからは日本のクリエーターが狭い日本市場を飛び出して一気に世界市場にデビューするチャンスである。MLBのオールスターにイチローが9年連続で選ばれたように、NY Timesのランキングに日本人の名前がいくつも入るような光景を想像するだけでワクワクする。自慢のコンテンツもお持ちの方はぜひ当社までご相談ください。
新サイトを立ち上げました!
9 7月 2009
しばらくぶりのブログになってしまいました。期間を空けると書くことが溜まるもので、そうなると余計に書くのがおっくうになるという悪循環に陥りがちです。心身ともにかなり力が漲っているときなので、どんどん公私共に忙しくなってきました。(ゴルフでもベスグロを順調に更新中、まだまだのレベルですが)
それはともかく、巷で(良くも悪くも)噂のアマゾンの電子書籍リーダー “Kindle”を購入いたしました。今年はLocal Mode Publishingとして電子書籍の分野での翻訳や出版を手がけていこうと考えてます。ハードのレビューも近々掲載予定ですので、また数日後にご訪問ください!