21 9月 2011
ある意味ソーシャルメディアの世界で独特な位置を築き続けてきたNingであるが、ついに買収されてしまった。買ったのは全米ナンバー1とも言われる女性系広告メディアのグラムメディア。買収金額は1億5千万ドルと言われている。(日本円では120億円くらい)Huffington Post、Tech Crunchに続き、またトラディショナルメディアによるソーシャルメディア企業の買収である。
グラムメディアは2006年に米国で設立され、米国で5,200万人、世界中で7,500万人のユニークユーザーが訪れる全米No.1の女性向け広告メディア。
自社で運営する「Glam」という女性サイトをハブに、高いクオリティのブランドサイトを束ねる垂直統合型広告ネットワーク会社の先駆け。グラムメディアが提供するネット広告サービスは、従来のパフォーマンス重視と異なり、ネットサイトのブランド力へのリーチを基に高い単価の広告出稿を取り扱うことから、ネットでのブランド広告推進役として注目されている。
日本でもグラムメディア・ジャパンを設立し、2008年11月からサービス開始している。(はてな)
誰でも簡単にSNSを作成できるNing(ニング)については、私自身かなり熱を入れて応援してきた。(サブカテゴリーが存在するほど)
しかし、昨年行った有料化の波は多くのユーザーを離れさせ、未だに多言語対応の部分で不安がある(日本語版なのに中国語の漢字が表記されるなど)ことや、News Share のような便利なアプリが無くなったことなど、彼らが狙う方向通りには進んでないことは明らかだった。
実はそれでも、いまだにあれほど簡単に課金制のプライベートなSNSを構築できるプラットフォームは存在していない。モバイル版も充実してるし、ホスティング容量にも制限はない、30以上の言語にも対応している。なのにも関わらず、もはや熱心な信奉者の私自身でも関心を遠ざけてしまいつつあるのは、有料プランの金額があまりにも高いからだ。(つい先日も値上げが発表されたばかりである)
今やどこのホスティング企業も月々数百円でしのぎを削っているレンタルサーバー業界、月々25ドルはあまりにも高すぎる。(Miniは実際にはほとんど利用することができない)私もいくつかもっていたが、毎月の費用負担が大きくなってきたので現在どんどん数を減らしていて、まとめているところだ。それでも、Ning の可能性には大きなものを感じているので、自身の公式サイトもNingで運営しているし、これを変えるつもりはない。
しかし、惜しむらくは日本のIT企業である。なぜNingを買収できなかったのか?一時期4000万人とも言われる会員数を抱えていたNing、その数は一気に減少したとはいえ、いまは有料会員率100%(試用期間中のユーザーを除き)なのである。Ning は「オープンでフリー」なことが売りのソーシャルメディア界において、将来性を見越した有料制への移行を断行した稀有な企業だった。その結果、Ning は他の多くのソーシャルプラットフォームから「村八分」にされてしまった。また、パートナーを大事にしなかった。私も何度かNing とパートナーシップの件でやり取りを試みたが、話は一向に先に進まない。しかし、こんなことは誰かがテコ入れすれば済む話だ。日本語や韓国語、中国語などの東アジア言語のプラットフォームはむしろ日本企業にとっては簡単に対応できることなのだから、英語圏やスペイン語圏でのユーザー数の多さを高く評価するべきだったのだ。
シリコンバレーにいると目先の技術や、膨大すぎる新規企業、そして多くの利権を取り巻くハイエナ的環境に左右され、逆にまともな情報が入ってこず判断ができなくなるということが時々指摘されるが、私はこの意見に賛成だ。弁護士などのフィーも法外で、それに踊らされる場合もあろう。むしろソーシャルメディアでいうと、技術的には低くても、映画や音楽など総合的にエンターテインメントを理解できるロサンゼルスのほうが向いていると感じる。LAからサンディエゴ、SF、シリコンバレーをカバーするので十分だ。LAにもスタートアップ系の企業やイベントは多く存在するし、シリコンバレーほど目立たないから買収交渉も簡単である。フィーも安い。敢えてレッドオーシャンの「死海」に飛び込むだけが手ではないのだ。この辺りは、これまで10年以上日系企業の北米進出を見てきているが、業界を問わず、同じ過ちが繰り返される一方である。何とも歯がゆいことだが。
「人の行く裏に道あり、花の山」という格言を日系の企業にもかみしめて頂きたいところだ。
<参考記事>
米国で最もイノベイティブなメディアと呼ばれるグラムメディアに学べること
ネットの革新を殺すProtect IP法案と先鋭化するハリウッドVSシリコンバレー
シリコンバレーのベンチャーの弁護士費用 by [渡辺千賀]テクノロジー・ベンチャー・シリコンバレーの暮らし
8 6月 2011
テッククランチが6月8日付で掲載したニュース
NingがUstreamと提携しユーザのSNSからライブビデオのストリーミング(+ビデオチャット)が可能に
(*Ningの公式アナウンスメント)
誰でも気軽にSNSを作成できるNingだが、先日無料プランを全廃する動きを見せたことで、ネット上からは結構な総スカンを喰らっており、なかなか取り上げられることもない。筆者はNingのコンセプトをサポートしているが、日本語版ではまだ中国語の漢字が表示されるなどしていることから、日本語でのサービスには限界があるのも事実。先日は唯一のニュース共有アプリだったNewsshareがサービスを停止するなどして、私が運営するいくつかのNingサイトもダメージを被った。(代替が無いのが困る) Ningが苦戦しているのは事実だろう、しかしビジネスとして考えた時にまだまだ収益性があがるモデルができにくいソーシャル系サービスを代表して、有料化の壁に立ち向かっている姿勢は評価できる。
今回のUstとの提携はどういうものなのだろうか。
Ningと、ライブストリームビデオのUstreamが、本日(米国時間6/7)発表した提携により、Ningの上で自分のSNSを作るユーザは、自分のサイトからいつでも、ライブのビデオとオーディオをブロードキャストできる。しかも、ライブのチャット機能なども利用できる。
Ustは北米での認知という点では日本ほどではないだろう。
類似サービス(ライブストリーミング、インターネット放送局)にStickam や Justin.TVがあるが、どこも苦戦している様子だ。アドビに対するフラッシュサーバーへのライセンスフィーやホスティングなどバックエンドに莫大なコストがかかる割には回収が難しいからだ。
つまり、依然動画に関してはYouTube独り勝ちで、ライブストリーミングに関しては(以前チャットルーレットが話題になったが)市場全体がまだまだ乗り気ではないということ。これには放送事故やクオリティ、そして子供たちへの配慮が伺える。一方動画のアーカイブはYouTubeやVimeoを中心にほぼ熟成されてきた感があるし、HULUもCMをバンバンいれながら頑張っている。ライブチャットに関してはどうしても後ろめたいイメージが強いのか、パーソナルでやるという傾向があるのだろう。それにはSkypeがあれば十分ということになる。
つまりNingがUstreamを組み込んだことによって、Ningがホストするネットワークにライブビデオのコンテンツを容易に埋め込めるようになり、ユーザはそれをUstreamからブロードキャストできる。ユーザはUstreamのチャネルをNingのWebサイトに埋め込めるだけでなく、ライブのブロードキャストがあるよというサインをサイトに加えられる。また同時に、ストリーミング中のチャットもできるようになる。
個人サイトのプロモーションにはいいのかも知れない。これまでNingにはYouTubeやHULUのアプリはあり、予め設定したチャンネルをそこで表示することができた。それのUst版ということか。
Ustreamは、Ning PlusとProのユーザが利用でき、前にアップロードした Ustreamのファイルにも、サイトの管理画面からアクセスできる。なお、Ustreamの作者たちは以前、UstreamのライブビデオストリームをOpenSocialのプラグインから加えることができたが、今回のはより深い統合化であり、ライブチャットのようなネイティブな機能性も提供することができたのだ。
今日からいきなりビデオのライブストリーミングを使い始めたNingのクリエーターたちも、いくつかある。たとえばバンドのWeezerは、テキサス州オースチンのコンサート会場から、Q&Aと練習風景をストリーミングする。
利用出来るのは最廉価版のNing Mini以外の二つのプラン。(Miniは小学校や中学校などの教育団体向けでドメイン転送などもできない)
ちなみに、これはNingのAppのほうではなく、Ning Extentionというセクションからアクティベートすることになる。管理画面のダッシュボードで左側に縦に表示されている項目の中からNing Extentionを選ぶと下記のような画面が表示される。
Activateをクリックして、自身のチャンネルを設定すれば完了。あいにく筆者はUstのアカウントをもっていないので、今度作ったら設定してみたいと思う。
13 11月 2010
手軽にSNSを作成できるNing (ニング)は、先日の有料化前後からどうもオープンソーシャルの世界から少しつまはじきにされているような気配があったのだが、最近はどんどん機能を拡充しており、依然筆者はビジネスチャンスとしての Ning に大きな関心を寄せている。特にNing Pro サービスは最近ランディングページやモバイルアプリにも対応するなど矢継ぎ早の機能拡張を実装してきている。
そんなNingのネックはやはり独自のNing IDをもとにしたログイン制度だった。最近では、ほとんどがフェイスブックやグーグル、あるいはツイッターのアカウントでのログインを許すようになってきている。ユーザー数がべらぼうに多いこれらのサービスのIDをそのまま活用することはユーザーにとってのみならず、彼らより小さなビジネス側にとっても大きな魅力であるはずだ。
そして、Ningもいよいよオープンソーシャルの流れに乗り、他サービスとのID連動に乗りだした。まずはフェイスブック、グーグル、そしてYahoo!である。ツイッターが含まれてくるのかどうか微妙なところだが、今や普通のネットユーザーはこの3つのアカウントのどれかは使っているはずだろうから、これによりNingの利用環境も向上するだろう。
早速意力運営のサイトにも導入してみた。こちらは今週立ち上げたソーシャルメディアレポートSNS。
12 11月 2010
先日立ち上げたラーメンビレッジはブログワールドに参加して、いろいろ学んでみた結果を実験してみるプロジェクトだが、立ち上げて周囲にヒアリングしてみるとビジネスモデルや、サイト構築の視点などでやはり得られるものが多い。今回もNing (ニング) のプラットフォームを使っていて、SNSという形になっている。会員数はまだまだ少ないが、この類のサイトはページビューが非常に多くなる傾向がある。これはつまりアドセンスなどの広告には効果的だろうということで、早速導入してみた。
マーケティングというとやはり主流はフェイスブックである。ツイッターでのマーケティングは何しろエンゲージメントのコストがかかってしまう。かつ一人でやるならつきっきりになってしまい、ともすると自動車で移動しがちなロサンゼルスでは更新できない時間も多くなってしまう。
そこで、フェイスブックページも立ち上げてみた。
フェイスブックは現在5億人というアクティヴユーザーを抱えているので、世界的な展開をしているビジネスならずとも、広告効果はそれなりに期待できる。(高いという指摘がブログワールドであったが)広告はグーグルのAdwordsのシステムよりも簡単に導入でき、かつ、キーワードを設定するごとにフェイスブックユーザー中の広告対象数を表示してくれるなどの機能がありがたい。これは例えば南カリフォルニアに住んでて、ラーメンやアジア料理に興味がある人、という感じの絞り込みができるということ。もっともラーメンビレッジはまだ収益構造が確立されていないので、ここでメンバーを増やすために広告を打ってしまうと大赤字になってしまうから、こちらは先延ばしだ(苦笑) SNS のメンバー獲得はやはりクチコミが大前提である。逆にいうと、この期間は身内などにサイトを見せながら反応を伺う絶好の機会でもあるというわけだ。
さて、まだ発売日が確定していないが、北米の最新ソーシャルメディア事情に関する本も執筆をしたところだし、フェイスブックも日本でのユーザーを順調に増やしているし、ということで、ソーシャルメディアとソーシャルメディア・マーケティング(SMM)について日米のギャップ(良いとか悪いではなく)を埋めるのに何かできることはないかということで、またしてもSNSの構築を考えてみた。
Ning を使えば簡単にフレームワークは構築できる。

筆者はこれまでに数十のネットワークを作っていて、慣れているのでここまで正味3時間弱というところだ。
名前は。。。「ソーシャルメディア通信」 安直過ぎ(爆)
毎回まともなネーミングが思いつかない、というか凝った名前を考える気もしないのはどうしてか、というと変にSEOを意識するからなのかもしれない。前回つくった電子出版SNSには現在でも200名を超える参加者がいるが、そちらの名前はそのまま「電子出版SNS」だった。前回の反省をいろいろ踏まえての作り込みということになる。(ネーミング以外)
このサービス、正式ローンチは来週からになる予定だが、内容は下記のようなものになる予定
ソーシャルメディアに関連するニュースのアグリゲーション
北米からの最新情報配信とその翻訳(リクエストに応じて記事などを翻訳することも検討中)
フォーラム(質問や意見・情報交換など)
画像・動画ギャラリー
メンバー間のサービス紹介・PR
特に翻訳のサービスが重要だと思っている理由は、今回「ソーシャルメディア革命」を執筆するにあたって、情報収集をしている過程で不正確な翻訳文によくでくわしたこと。特にこれはソーシャルメディア・マーケティングに関連するサイトで多かった。場合によると少しの誤訳で意味が正反対になってしまうということもある。これからソーシャルメディアが日本でもうまく立ち上がってもらうことを願う筆者としては、そこは看過できない部分だと感じたからだ。
残念ながらNingは無料サービスを打ち切ってしまっているので、管理費などをカバーするために有料制にせざるを得ないのだが、まだポリシーを決定しておらず、とりあえずしばらくは無料にする予定なので、このエントリーを見て興味をもたれた方はすぐにご参加どうぞ!(ちなみに最近NingはProのサービスを拡充してきており、かなり良いものになってきている。本SNSはPlusからスタートするが、できたらProに移行していきたいところだ)
一応年明けから20ドル(あるいは10ドル)を一回きりの入会費にしようかと考えているのだが、今回は一ヶ月のお試し期間を儲けるなど、これまでと違う趣向を凝らそうと考えている。無料会員だけにしてしまうと、コミュニティの盛り上がりに欠けるというのが前回の電子出版SNSでの反省だったし、やはり草の根ブロガーとしては何とか執筆に集中できるような経済対策も必要(笑)なので、ご協力頂ければ幸いである。
22 10月 2010
先日のブログワールドエキスポ(BlogWorld Expo)ではメディアとしてではなく、私自身もソーシャルメディアブロガーとして非常に貴重なレッスンをいくつも学ぶことができた。
ソーシャルメディアの世界は「個」が情報を発信するところであり、競争する相手はマスメディアではなく、他のブロガーだったりインフルエンサーになる。しかし、まだまだソーシャルメディアの世界は飽和しているような状態ではないので、自分のニッチを見つけるのはそれほど難しくはないだろう。どちらかというとブロガー同士が共生しあって、お互いのサイトに読者を誘導したり励まし合ったりするような時期がしばらく続くことになると思う。
現在ソーシャルメディアの本を2冊執筆中なのだが、私自身も今後力を入れていきたいソーシャルメディアプロデューサーとしての新プロジェクトを考えてみた。
それがずばりサウスベイ・ラーメン村構想だ。日本にも会津や札幌などラーメンで有名な地域はあるが、筆者が住むトーランスという町にも日本人が多い関係でラーメン屋が乱立している。それ以外には寿司屋も、そして面白いことにマッサージ屋も増加している。サイトの立ち上げにはユニークなドメインを取得することがSEO的にも有効な手法であり、この点でちょうどいいドメインが空いてた、RAMENVILLAGE.com! (そのまま) ということで早速立ち上げた。
ソーシャルメディアを利用するには地域に根ざしたネタを探す必要があるので、この点である意味村おこし的な意味合いももつだろう。このサイトではいわゆるラーメンだけではなく、ベトナムのPhoとかハワイのサイミンとか、台湾ヌードルなどのヌードル・スープを全般に扱っていく予定。週末はラーメン食べて、お寿司食べて、ついでにマッサージまで受けられてしまう、このサウスベイという田舎町(失礼)をもっと近郊のアメリカ人によく理解してもらうためにもこのような試みが必要なのではないかと思った次第。
もちろんシステムはNingだ(バカの一つ覚えみたいだが、Ning専門家としては仕方ない だって簡単なんだもん 笑) ここまで数時間でできてしまうNingは素晴らしいと思う。
ということで、LA近郊の方も、昔住んでた方も、あるいはそうでない方も、興味のある方はぜひともご参加ください!
えっ、収益はどこから来るかって? プランはあるので、まずはアクセスを集められるかどうかをやってみて、それから考えるとする。(Ningは1ヶ月無料だから、初期投資はドメイン所得の1000円くらいだけだし)
21 8月 2010
昨日の深夜12時までで、7月20日から1ヶ月続いた無料移行期間が終了した。
見た感じだとまだ更新はできそうな気配でネットワークそのものは消滅していないが、これから新プランになっていないもの、つまりNingに一切料金が支払われていないものについては、どこかのタイミングで消えてしまうのだろう。残念だが。
筆者はと言えば、20以上のNingネットワークを管理していたのだが、試験的な運営を行っていた一部のものは有料プランに移行せずに廃止することを決めた。それ以外はとりあえずNing Miniでキープ。
存続決定した主なネットワークのリスト
Plusへ移行
eBook2.0 SNS
Ning-J構築支援ネットワーク
Will Tachiiri’s Official Website
Miniへ移行
Charity Globe
Costume Players
NippoPhiliacs
ZEN English
お料理SNS
仲間内のブレストSNSのideaSpringについてはとりあえず移行はしたものの、恐らく解体して公式サイトのほうに取り込む予定。
さて、Ning側ではどんなドラマが生まれているのだろうか。俄然面白くなってくる今後のNingの動向に期待したい。