6 3月 2010
昨日はiPadのリリースについてのエントリーを入れたおかげで、1月のCESレポート以来最大のアクセスがあった。有難いことである。
ブログをやっていていいのは、このフィードバックであり、リアルタイム性である。執筆している側の励みになることは言うまでもない。
この意力ブログの前にやっていたブログのカウンターから合計すると27万アクセスくらいになり、もうすぐ記念すべき30万アクセスを達成できそうである。
さて、すでに日本では評論家としてかなりの位置にあることがTwitterのフォロワー数にも如実に現れている池田信夫氏が自身の3月5日付けのブログエントリー「電子出版はすでに始まっている」で「株式会社アゴラブックス」の設立を報告しながら、電子出版の今後について下記のように述べているのが興味深い。
iPadは今月下旬に日本でも発売されるが、それを使って読む電子書籍が日本にはほとんどない。このまま放置すると、日本は音楽流通や映像流通のように欧米に大きく引き離され、中国にも抜かれるおそれが強い。しかし日本の業界の実態を知っている人ほど、ビジネスを始めようとしない。電子書籍は、これまで挫折に次ぐ挫折の連続だったからだ。その原因はいろいろあるが、大きくいって次の3つだろう:
1. 紙の本に匹敵する見やすい端末がない
2. 出版社がコンテンツを出さない
3. 流通ルートがないこのうち1は、iPadやKindle(秋には日本語版が出るようだ)で解決されるだろう。2は意外にそうでもなく、出版不況が深刻化する中で「座して死を待つより電子出版に活路を求めたい」という出版社は多い。角川歴彦氏のように著書を全文公開する経営者もいるし、Google Booksに4000点も提供した出版社もある。
たぶん一番むずかしいのは3で、これまでの電子出版がこけた最大の原因もこれだ。実は今でもそういうウェブサイトはあるが、ほとんど売れていない。ところがオタク系サイトは繁盛しており、並みの出版社よりもうかっている。携帯の読書サイトの大部分もオタクとマンガとエロで、これも高い収益を上げている。
これらは日本の電子出版業界において的確な分析であると思う。角川氏の著作については我々の仲間内でも大きな話題になった。出版社についてはこれからは「コンテンツを出さない」という選択肢はどんどん取りにくくなるであろう。なぜならそれは出版社にとって一番重要な「作家の囲い込み」に影響を及ぼすからである。この点で大手出版社が大同団結をしながらことを進めるというのは、そのままのパワーバランスを維持しようという姿勢の現れでもあるから、逆に弱い立場の側にある出版社は手も足も封じられてしまうということにつながる。せっかくのいわば「下克上」のタイミングだというのに。本当は今の状態というのは「やったもん勝ち」である。特に情報や書籍に相応の対価を支払う層というのは限られている訳だから余計にそうだ。
この点でアメリカのアマゾン・アップル・グーグルは、今のところうまくお互いの棲み分けを「プラットフォーム」という観点ではよく考えながら戦略を立てているように思う。それぞれ電子出版に対してのアプローチが微妙に異なるのだが、これはいわばブランド手法、つまりPR戦略の一環である。つまりそれぞれの立場をうまく分かりやすく表現しながら、それらのコンセプトに共感してくれる読者(ユーザー)や作家を取り込む手法というように分析している。何故なら多くの消費者は新しい市場をよく理解できておらず、結局は自身が信じる「会社というブランド」に従わざるを得なくなるからだ。
ともすれば、混乱しやすい新興の電子出版市場において、うまく方向性を示唆しながら消費者を自身の会社にとって有利なように導く心理戦のようなものが見事に展開されているのがよくわかる。(この点で音楽や動画といったメディアは非常に分かりやすいカテゴリであったが、電子書籍はかなり広範な定義をもちつつあることを知っておくことが重要だ)
だが、各社が狙う市場は所詮同じである。電子出版は何といっても「コンテンツ」販売のビジネスであり、簡単なカジュアルゲームのアプリを作ってアイデアをお金に変えるというのとは異なり、意外に「筆でお金を稼げる」人はまだまだ少ないという事実がある。この点で、既存の電子出版の枠組みそのものが広がり、流通するデジタルコンテンツの幅が広がらなければ、市場自体が活性化せず結局は著名な作家の争奪戦になる。(新聞などではすでにそうなりつつあるのはご存知の通り)
例えば日本語で書かれるブログの分量がものすごいことはすでに何度も報じられてきていることではあるが、ではそれらが有料コンテンツになるかというとそれは難しい。大半のユーザーはネットで得られる「情報」については10円すら払わないのに慣れてしまっている。それだけ「ネット=無料」のコンセプトを消費者が抱えたままなのであり、ネットベンチャーの旗手であるグーグルは、もちろん意図的に依然それが当然であるかのようなビジネス戦略を続けているわけだ。一方アマゾンは基本的にはビジネスの姿勢を崩さず、アップルはその中間くらいだろうか。(無料アプリをうまくビジネスにつなげているモデルを作れているのはアップルくらいだと思う)
ネットの世界は数がものを言う民主主義であるから、その点では各社がユーザーをどのように啓蒙していくかという心理戦が繰り広げられている。よくよく観察していると本当にこれは戦争と形容するのがぴったりである。(ビジネスがいつもそうだと言われるとそれまでだが)この点で、池田氏率いるアゴラブックス社が年会費制でユーザーを囲い込もうとしているのは良質な「活字」や「情報」というものに対価を支払う消費者を囲い込む戦略としては正しい、というかある意味唯一の方法であるし、やるなら早いほうがいい。筆者はこれらの流れがいずれは、電子書籍という媒体そのものではなくコミュニティの囲い込みにつながっていくと思っているし、そのいわば「サロン」的なコミュニティやサークルが徐々に社会に浸透していき従来のマスメディア以上の影響力をもつようになってくると思う。(ある意味セクト主義にちかいものになるが、それはやむを得ないだろう)そして、新聞と同じように既にどこかに有償で参加している読者は二つ目に入るのも切り替えるのも躊躇する。これは最近では定額課金制(サブスクリプション)モデルのオンラインゲームが辿ったのと同じ道である。(つまりポリシーはともあれ週刊金曜日は時代の先を行きすぎていたということなのかも)
時間と空間、そしてキャッシュ(資本)という制約条件の中で、一般消費者はこれからは肥大していく質の薄い情報ではなく、密度の濃い良質な情報を求めていくようになる。金銭感覚と時間感覚に敏感な人であるほどそういう動きを見せるだろう。そして、そのためには必要な対価を支払うようになる。が、そうなる人々の数も個々の月々の予算というものは大概限られているわけだから、そういう消費者をどう取り込むかが有料メディアの行く末となる。この点で、筆者は電子書籍のコンテンツがこれから大きく分けると「文庫本や新書、ハードカバー」などの活字系コンテンツと「雑誌や新聞、ムック本」と言った画像系のコンテンツの二つに分かれていくのではないかと思っている。アマゾンは無論前者を、アップルは後者を目指すだろう。消費者も大きく異なるから意外と食い合いは少なくなる、つまりアマゾンとアップルはお互いに熾烈な競争を繰り広げながらも、いわば市場拡大のために共闘している状態なのである。そして、このようなビッグネーム以外にも多くのメーカーや出版社、電子出版業者を抱えているアメリカでは様々な思惑が交差しながら電子出版の未来を方向付けようと努力をしている。 では日本と海外の市場は同じ進化を遂げるのか、それとも変わってくるのか。そして日本の出版市場を支えているマンガという独自のコンテンツはどこにいくのか。。。(次回に続く)
5 3月 2010
アップルは本日iPadの発売日が4月3日に決まったことを発表した。
CUPERTINO, California—March 5, 2010—Apple® today announced that its magical and revolutionary iPad will be available in the US on Saturday, April 3, for Wi-Fi models and in late April for Wi-Fi + 3G models. In addition, all models of iPad will be available in Australia, Canada, France, Germany, Italy, Japan, Spain, Switzerland and the UK in late April.
Beginning a week from today, on March 12, US customers can pre-order both Wi-Fi and Wi-Fi + 3G models from Apple’s online store (www.apple.com) or reserve a Wi-Fi model to pick up on Saturday, April 3, at an Apple retail store.
まずはWi-Fiモデルを4月3日(土)に投入し、3Gバージョンは4月下旬になる見通し。しかも4月下旬には「全モデル」が下記の国々で発売されるとしている。
販売対象国: オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、スイス、イギリス
1週間後の3月12日からWi-Fi版とWi-Fi 3G 版のモデルがオンラインストアから予約可能になり、4月3日にアップルストアの店頭でピックアップが可能になるとのこと。
価格については下記。先日発表されたとおりか。
Pricing & Availability
iPad will be available in Wi-Fi models on April 3 in the US for a suggested retail price of $499 for 16GB, $599 for 32GB, $699 for 64GB. The Wi-Fi + 3G models will be available in late April for a suggested retail price of $629 for 16GB, $729 for 32GB and $829 for 64GB. iPad will be sold in the US through the Apple Store® (www.apple.com), Apple’s retail stores and select Apple Authorized Resellers.
一方注目の電子出版プラットフォーム 「iBooks」に関しては下記のような言及に留まっている。
The new iBooks app for iPad includes Apple’s new iBookstore, the best way to browse, buy and read books on a mobile product. The iBookstore will feature books from the New York Times Best Seller list from both major and independent publishers, including Hachette Book Group, HarperCollins Publishers, Macmillan Publishers, Penguin Group and Simon & Schuster.
The iBooks app for iPad including Apple’s iBookstore will be available as a free download from the App Store in the US on April 3, with additional countries added later this year.
先日発表された大手五社の名前とNYタイムスの名前が挙げられているのみ。本体の発売と同時に米国ではiBooks Appがダウンロード可能になるも他の国々では「今年の後半」のリリースになるとしか書かれていない。日本に来るのはまだ先のようだが、筆者が注目したいのは「日本語」のコンテンツが表示および出版可能か、ということである。続報が入り次第お伝えしたい。
また、ネット上ではアップルの求人に対する話題が盛り上がりを見せている。アジア太平洋地域とカナダにおいてiBooks関連事業を手がけるマネージャー職で人材を募集しているようだ。
必要要件としては下記のようになっている。我こそはと思う方はアプライされてみては!?(そしてぜひ弊社のコンテンツを扱って頂きたい 笑)
Experience:
8-10 years relevant publishing experience, with 2-5 years working in online media.
BA/BS required with strong analytical background; MBA a plus.
International work experience.
(日本語の記事はこちらでも取り扱われている)
5 3月 2010
少し、というかかなり挑発的な見出しになってしまったが、最近考えれば考えるほど大型SNSの時代は終焉に向かってきているような気がする。いや、あるいはメンバーはそこにいるかも知れないが、主にアクティブな時間を過ごす場所はどこか他にいくのではないか。こう考える理由はいくつもあるのだが、特に日本の事情を鑑みると、例えば下記のようなポイントを繰り返し考えている。(ブレストなので少しまとまりが悪いのだが)
1.結局儲かっているのはSNSの運営会社であるという事実。(あるいは儲からなくてサービスを中断せざるを得なくなる)
2.会員数が成功の指標になり、結果サービス事態がベータ版と銘打っているような状態でも上場できてしまうという事実。
3.そしてそれに伴いスパムや広告が増え、結局いづらくなってくるという悪循環。
4.日本語という言語の得意さゆえに日本のSNSは世界に出ることは難しい。
5.本来なかなか変わらない人間関係というものを中心に構築されているはずのSNSが流行にかなり左右される点。(人間関係は変わっていないのに)
6.オープンソーシャルの意義!?
筆者はこれらの問題に対する一つのソリューションがNINGではないかと思っている。何より多言語対応を考えた際にはNINGがとっているアプローチはFacebookのそれよりも実利面で優れていて合理的である。(Facebook は各種アプリの乱れで、すでにあまりにも乱雑な状態になっている)
囲い込みを行うという点でも、電子書籍販売や物販のインフラとして用いるという点でもNING(というかオープンソーシャル)のアプローチは秀逸だと思う。アプリの数はまだまだ少ないが、実用的なものが多い。 Facebook と NING を比較すると、商用的なのは断然NINGだ。これまでに実験的に10弱のNINGネットワークを構築してみたが、調べれば調べるほどNINGは最初からビジネスのことをよく考えて作りこまれている感じがする。
NING動画 “Going Local with Ning: the Screencast”
ということで始めました、NINGネットワーク構築サービス。
詳細はこちらのサイトで 。すでにいくつか商談がまとまっており、今のところ誰と話してもなかなか評判がよい。安価で堅牢な会員制向けサービスや多言語サービスを構築したいという方にはぜひともお勧めしたい。
24 2月 2010
朝日新聞は2月24日付けで下記のような報道をした。
このニュースは英語の検索ではひっかからないようで、日本のソースからしか調べることができなかった。
【マウンテンビュー(米カリフォルニア州)=赤田康和】インターネット検索大手の米グーグル幹部は23日、朝日新聞のインタビューで、今年夏から秋にかけ、日本を含む10カ国で電子書籍の販売を始めることを明らかにした。パソコンや電子書籍専用端末で本の全文を読める。当初の販売タイトル数は、10カ国を合わせ、最大200万冊規模になるという。
同社戦略提携担当のディレクター、トム・ターベイ氏が取材に応じた。米、英、フランスなど5カ国では8月ごろ、日本、スペイン、イタリアなど5カ国では9月か10月ごろの販売開始を目指す。すでに、出版社などの許諾を得て本の一部を見せるサービスを世界的に200万冊規模で展開しており、これを全文に拡大するよう出版社と交渉しているという。
新サービスの名前は「グーグル・エディション」。グーグルのサイトに接続して購入すれば、いつでも電子ブックを読むことができる。日本国内では、「複数の大手出版社が前向きになっている」(同社日本法人の担当者)という。PHP研究所は当初、著者の了解を得た作品1千タイトル程度を提供する予定だ。
どこの出版社が「前向き」に検討しているかは分からないが、これはかなり希望的なニュースかも知れない。グーグルの名前の大きさは停滞した業界に風穴を開けるには十分かも知れない。これからは先日連合した大中出版社21社が足並みを揃えて前に進むのか、それともその場にとどまるのか、はたまた足並みが合わずして転んだり裏切り者が出てきたりするのかも知れない。
9月か10月ごろのスタートということだが、これまでにはiPadが発売されているし、キンドルも日本語対応をしているかも知れない。いずれにせよ、今年が大きな山場になることは間違いない。
24 2月 2010
電子出版SNSのEBook2.0が順調な滑り出しで初日に50名のメンバーを獲得できた。
今回の件では知人にあまり声をかけておらず、ほとんどネット上でのリクルートなので日本国内における電子出版に対する関心は日増しに高まってきているといってもいいだろう。
しかし、まだ肝心のハードウェア、つまり電子ブックリーダーは日本には出てきていない。すでに世界では大量のリーダーが濫立している状態となっており、勝算はなくても業界にいるからということで参入せざるを得ないという立場のメーカーも大いに違いない。が、これはある意味正しい、というのは中に入ってみないと分からないこともかなりたくさんあるからだ。外から見ているだけでは詳しい分析などできっこない場合があるだろう。この点で日本のメーカーの腰が異様に重いのは、クリエイティブな発想をもはや提案できないくらいに時代に取り残されているという可能性もある。ハードとソフトの開発の観点からも、そしてビジネスの体質的な観点からも。内需に頼りすぎてきた日本の経済力が生んだ弊害なのであろう。数少ない世界の中での「勝ち組」に君臨してきたトヨタが今このようなトラブルに巻き込まれている中で、尻込みする気持ちもわかる。が、資本主義経済は競争原理で成り立っている。「臆病者には死を」の世界であり、参入せずにシェアを取ることなんて不可能なわけである。(この点でSONYは果敢な挑戦を続けていること自体は評価されるべきかもしれない)
最近WSJで寄稿された電子出版のシェアを巡る論争について、我らが次世代電子出版研究の第一人者であるEBook2.0 Forumの鎌田氏が「アマゾンのシェア「急落」予想の無意味」というタイトルのエントリーでコメントをしている。
「凋落説」に対しては、さしあたってこう言えば十分だろう。アマゾンはアップル、Googleとバトルを繰り広げつつ、それらともパートナーであることができる。アマゾンにとってみれば Kindle Storeが本体なのであって、すでに E-Readerは必須のものではない。専用リーダがなくてもビジネスはできるし、最大の書店でもあり続けるだろう。アマゾンはiPadや Android、PCを含めた、マルチプラットフォームでのE-Book販売でのシェアと利益率の両方をにらみながら、手を打っているわけだ。同社の圧倒的強みは、ライバルよりも圧倒的に「本の顧客」、本の売上を最大化する「適正価格」を知っているということで、これが容易に覆ることはない。
全く同感である。表面的には戦いながらも、実際には「共闘」して電子出版の市場に革命を起こしている訳であるし、アマゾンもアップルもグーグルもよく分析してみると狙いは完全にはかぶっていない。つまり彼らの中では「バランスのよい棲み分け」を目指しているように見えるのだ。結局はデジタル連合VSアナログ連合という戦いになっており、アナログ連合の一社がどの相手にせよデジタル連合の一社に組み入れられたら、それでデジタル連合は勢力を大きくするのである。特にアマゾンはすでにPC、iPhone/iPod、Blackberryと対応端末を増やしており、カバーできていないのはMacOSとAndroidくらいで、それらへの対応も時間の問題であろう。そしてKindle上でもネット検索はやはりGoogleだ。
では、日本の市場に電子ブックリーダーがやってくる可能性があるのか、筆者は近々全く予想されなかった形での登場の可能性があるとふんでいる、というかそういう動きの仕込みの中に加わりかけている。 続きを読む
23 2月 2010
今の時代、あまりとやかく考えても仕方が無いように思った。電子出版に関する問い合わせが最近増えてきたし、キンドルストアでの売上も順調なのであとはコンテンツの収集が最大の課題である。(すでに数百単位では集まりつつあるが、市場の流れを変えるにはまだまだ必要だ)
メールで個別に対応するのは勿論必要なのだが、情報の多くは共有されてしかるべきものである。が、もちろん実際に出版に関心の無い方ばかりを集めてみても場が荒れるだけになり、本格的に出版を検討されている向きには不向きであろう。かといって、実際に出版前のカウンセリングを数多くの人にするのも限られたリソースでは大変だし、毎回フィーを取るのも無理がある。勉強会やセミナーが向いているかとは思うが、あいにく筆者は日本に住んでいないため頻度は限られる。
そこで、いっそのこと電子出版専用のSNSを設けて、その場で詳細な意見を交換できるようにしたらどうかということになった。(といっても、筆者の脳内での相談事であるが)そこに世界中からの電子出版に関する情報を集約してみれば楽しいかもしれない。プライベートSNSは(有料にせよ無料にせよ)会員の囲い込みには非常に適したシステムなので、これからこういうサービスは増えてくるように思う。課金も年会費にしてしまえば簡単だし、会報などを電子出版で配信するのもありだ。そのうち誰かがスタートするなら、まずは自分でやってみるべきではないか。
と、いうわけで立ち上げました、日本初(というか世界初?)の電子出版専用会員制SNS、その名も”eBook2.0″!(あまりに安易だがこれは後でどうにも変えることができる) 1万円か2万円ほどの年会費を取るシステムにして、まずは日本人あるいは日本語の書籍を対象としてサービスを提供したいと考えている。もちろん現時点では中身がないので、有償にするのも心苦しいからしばらくの間は無料で提供していきたい。最初の会員を無料で募るということで、限定100名とか、3月末までを初年度無料無料招待期間とするとか、何らかの制限を設けようと考えているが、具体的な決定はまだない。(現在進行形なのが面白いと思って頂ければせめてもの救いである)
とりあえずは参加オープンにしておいて様子をみようと思う。その内無料の許可制→有料の許可制という風に移行していく予定。
このブログを読んで頂いている方はすでに電子出版に興味がある方だと思うので、普段閲覧頂いていることへのお礼ということで、できるだけ早めにご登録頂きたい。(IDなどに関しては個人特定の問題があるので公表する必要はありませんが、筆者(管理者)には身分を明かして頂くほうが相談に応じやすいと思います)
ぜひこの機会にご登録ください!
電子出版専用SNS@NING (http://ebook20.ning.com)
21 2月 2010
しばらく沈黙を守ってきたアマゾンのプレスリリースだが、ここにきて2つの新しいニュースが追加された。
アマゾンは2月19日に新たにキンドルストアのコンテンツに3つの言語を追加することを発表した。
今回追加されたのは下記の3言語。いずれもラテン系の言語である。
スペイン語
イタリア語
ポルトガル語
これまで英語・ドイツ語・フランス語が対応言語とされてきたので、上記を入れて計6つの言語が対応となった。
アマゾンはこれですでに北米と主要なEU諸国、そして南米をカバーしたことになる。
具体的な話し手人口がどれくらいになるかと思い少しネットで調べてみたが、話し手人口に関するセンサスは意外に更新されていないのか、最近のものがみつからなかった。
WIP Japanの「世界の主要20言語使用人口」表の公用語区別によると
英語 (1,400) 1位
スペイン語 (280) 4位
フランス語 (220) 6位
ポルトガル語 (160) 8位
ドイツ語 (100) 12位
イタリア語 (60) 14位
*( )は100万人
となり、計22億2000万人がカバーされたことになる。これはかなり大きな数である。勿論各言語を公用語としない国にもこれらの言語の書物を購入する人々はいるだろうから、実質的な潜在読者層はすでに地球の人口の半分を超えていると思われる。
アマゾンはオンライン販売のデータを地理情報などで緻密に解析したマーケティングデータを、ビジネスにつなげる専門家であり、その手法が彼らを世界一のEコマースサイトの基盤になったことはよく知られた事実であるが、上記の言語戦略は非常に効率のいいものだと言える。筆者はこれまで度々アマゾンがアメリカから東回りに言語を拡大するであろうという予測を述べてきているが、まさにこの通りの展開になっている。南北アメリカとEU主要諸国、そして植民地としての歴史が長かったアフリカもカバーしてしまった。
さて、では注目のこの次の動きはどうなるのだろうか? 続きを読む
20 2月 2010
というアナウンスメントが追加三言語対応の告知の前日にあたる2月18日にあった。
これにより、プラットフォームもどんどん増加、と勢いこんで記事にするほど筆者はブラックベリーのポテンシャルを見込んでいない(苦笑)のだが、これによりキンドルはキンドル端末以外に、iPhone/iPod、PC、Blackberryと対応可能になった。米国のモバイル端末市場ではスマートフォンが隆盛を極めているが、その大半はiPhoneとブラックベリーの牽引によるものでWindows Mobileはどんどんそのシェアを落としている。
プラットフォームという点ではいわゆる普通の携帯電話以外はこれでほとんど対応したことになる。が、興味深いことにKindle for Mac はまだリリースされていない。
18 2月 2010
先日とあることがきっかけで、日本とアメリカのキンドルコンテンツの価格の比較をしてみたら、興味深い事実に気づいた。
上記はLMDPが販売しているコンテンツの一つであるが、アメリカでの販売価格は$0.99、つまり99セントだ。
画像は日本で友人が試験購入してくれた際に映してもらったもので、よく見ると金額は$2.99となっていて約3倍になっている。ところがこのコンテンツが日本で売れたとしても、入ってくる印税は変わらない。つまり$0.99の35%が規定レートで実勢として35セント。規定では売価の35%になるのだから、日本で売れた分に対しては3倍になっているはずなのだが、そうはなっていないようだ。これは確定できない理由があるのだが、それは出版社側からは売上がどの地域からあげられたものかどうかが分からないという点である。しかし、今回は日本にいる友人二人が購入をしてくれて、こちら側で売上に関する情報をチェックしていたが売上金額 (TOTAL PAYMENT)を販売数量 (NET UNITS SOLD)で割ってみるとやはり35セントになっている。
ではこの差分はどこにいったのか?
通信費の問題などがあるのは分かるのだが、それでもパブリッシャー側に十分な説明がされているとは思えない。
また契約改訂後は通信費を除いた正味売上金額に対する70%適用(ルールを満たしたもののみ、それ以外は現行と同じ)となっているが、それでこの問題が解決されるとは思えない。 続きを読む
18 2月 2010
今日日本から急遽MSYの代表の秋山社長がLAに到着。2泊3日の短い滞在だが、代理店をしているゲームアクセサリーメーカーへの訪問をするらしい。MSYという会社は当社がアメリカで代理店として販売を手がけているRoccaforteゲームデスクの製造元であり、2005のE3ショーで出会ってからお付き合いをさせてもらっている。秋山氏は筆者が起業をするきっかけをつくってくれた若くて優秀な経営者である。それはMSYが総代理店をしているメーカーにゲーマー用マウスでは世界1のブランド力を誇るRazer社があったり、フライトスティックやバックライト付キーボードEclipseシリーズで有名なSaitekを最近買収したMadcatzといったメーカーの製品を扱っていることでも分かる。デザインに特化した会社でありながら、手広くさまざまな製品を扱っており本社の玄関はセレクトショップになっている。
今回新製品として取り扱いが決定したのが下記の製品、その名も”iCrew“。iPhoneを自転車にマウントさせるものだが、ただのマウントではなく防水仕様になっており、スピードや走行距離などを測定できるソフト”The Bike”とも連動している優れものだ。またEvery Trailというサービスもアカウントを作れば使用可能となる。日本ではアマゾンなどを中心にすごい勢いで売れているそうだ。アメリカにも自転車人口は多いので期待できそうだ。
またMSYが扱っている大量のiPhoneアクセサリーの中でも筆者が目をつけたのはこれ。
ドイツのMiniot社が製造している(本物の)木製iPhoneケース、 “iWood”。早速筆者も一つ入手してきて使っているが、やはり木というのは手になじみ、心を落ち着かせる。こちらももうすぐアメリカで扱う予定。単価は150ドル前後になる予定でかなり高いが、生産数量も少なく、日本ではほぼ即日完売に近い状態だそうである。
実物の画像。筆者はWalnutを使用している。
木靴で有名なオランダで製造されているらしいが、ボタンなども全部木でできているというのに、驚くべき操作性。まさに極上の一品と言える。
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