Archive for the 「 メッセージ 」 Category

先日もご紹介したマイケル・ジャクソンのボイスコーチでもあったDorian Holley からの招待で、NBCの名物番組「トゥナイト・ショウ」のスタジオ見学に行ってきました。見学は二度目なんですが、何回行ってもこの収録は楽しい。

今日のゲストは歌手のKristen Chenoweth と Glee の人気俳優Chris Colfer でした。Kristen は最後にお父さんに捧げる歌で見事な歌声を披露、Chris はTIMEの世界で最も影響力のある100人にも選ばれています。

Brian のバックステージインタビューの模様はこちら

(*1分58秒くらいに横を通るところが映ってました 笑)

スタジオでは撮影できないのですが、バックステージでは撮影可能
なのでこれを撮ってみました
Backstage Sign

収録後、バックステージでDorian や Rickey Minor を待つ

Tonight Show Band の控え室

歴史を飾るポスターなど

しばらくして戻ってきた二人とご挨拶 個人的には今日のDorian の衣装がとても気に入ってたので、あれで一緒に映して欲しかった(笑)

with Dorian Holley at Backstage
Dorianと

Rickey Minor と
Rickey Minorと

この二人はアメリカン・アイドルの音楽面での立役者、ドリアンはDancing with the Stars も手がけている。

Dorian は尾崎豊の二枚組アルバム「誕生」の収録にも参加していたということがこの日分かりました。ウィキペディアを調べると。。。確かに出てる!
尾崎豊といえば、来年は彼の没後20周年にあたります。各地で関連したイベントが開催されるのでしょうか。

収録は60分の番組に対してほぼ60分で収録されます。(その前にいろいろ余興がありますが)なので、ライブ感覚たっぷりでスタジオも広く大きいので大迫力です。
チャンスがあれば何度でも行きたい場所。
収録前にジェイ・レノと写真撮るチャンスがあるので、あれをいつか是非やってみたい(笑)

環境会議2011年秋号

匿名社会の時代からデジタル村社会の時代へ という題で寄稿をしました。

先日来ブログやツイッター上で話しているように、サイバースペース上の環境問題という視点を専門的に扱っていきたいと考えるきっかけとなった寄稿でした。日本的には環境社会学(検定まであるんですね 笑)という分類になりそうなので、日本での思想的潮流も理解しておきたいとは考えていますが、特にソーシャルメディアに関してはアメリカの方が議論が進んでいるので、主にそちらから情報を取って私なりに分析していきたいと考えています。現在ウィキペディアをテーマにしたものが一冊、そして「資本主義とTOKYO文化」をテーマにしたものが一冊執筆予定。(後者は版元が決まってませんので、ご興味のある出版社の方はぜひご連絡を)

環境学を考える時の主要テーマは「持続可能な発展」と「多様性」であり、これはサイバースペースでもソーシャルメディアの世界でも変わりはありません。先日読み終わった稲葉振一郎氏の「経済学という教養」で結論の一つに挙げられている「知的分業」はウィキペディアに直結する内容です。そして、全体的な教養の底上げをするにあたり各自が専門分野を持つこと、という意見には全く同感。
ここからさらに現代の日本が抱えている「TOKYO文化」の内情と課題についても深く突っ込んでいきたいと思っています。
各自が専門分野を持つ必要性についての最大の理由を稲葉氏は「他人の「専門知識」に対する尊敬の念を持てるようになること」と指摘しています。ここに秋葉系と草食系の決定的な違いを見るのは私だけでしょうか?

(奇しくも世界で一番最初にインターネットがつながった大学である)UCLAを99年に卒業した後、2000年に帰国した私は英語を使う仕事が少なかった大阪で就職活動をするうちに縁あって、コンピュータ・ハードウェアの業界にバイヤーとして入ることになり、強烈な「秋葉系」の洗礼を受けました。しかし、それは後の私自身にとって大変貴重なスキルと「視点」をもたらしてくれたと思っています。
(初日にパーツの箱を目の前に積み上げられて自分でPCを組み立てろと言われた時にはびっくりしましたが)

その他にもアニメやゲーム、アイドルなど複数のジャンルを抱える秋葉系はその後も日本の一部の消費社会をサポートしてきました。
実際に「Dパラ」や「Jぱら」というお店でも働いてみて思ったことは、彼らの中にある「スキルと知識」に対するレスペクトでした。
そこは年齢も肩書きも外見も、そして下手をすると社会的常識すらも関係ない、ただ力だけが支配する「弱肉強食」の世界だったのです。「知ったかぶり」はある程度は許容されても、「嘘」は通じません。そして各自が自分の専門分野(コア)を持っていて、それを名乗るのが重要だったりします。「私は○○オタクです」と名乗ることにより、自身の素性を明らかにし、互いの専門分野に対しては敬意を表するという世界であるように思いました。(もちろん互いの専門分野が被った場合には激しい会話のやり取りの中で、互いのランクを見極めるみたいです。まるで戦国時代みたいです 笑)

しかし、最近「植物系」に転化していっているとも言われる「草食系」の世界にはこの競争の概念が存在しません。(草食なんだから当たり前ですが)秋葉系を支えていたのは飽くなき向上心だったと思います。そして、互いがスキルや知識に敬意を表することで得られる満足感がそれを支えていたのではないでしょうか。「スゲェ~」とか「さすが~」って言われるのは多くの人にとって快感です。草食系にはそれがありません。これは逆に言うと相手に対して敬意を評していないどころか、単に無関心であるということを指すのかも知れませんし、更に突っ込めば単に「傷つきたくない」という思いからきているのかも知れません。

私の中でTOKYO文化とは、土着の東京の文化ではなく、その一極集中により活性化した人口集中の中で生まれた現代的日本文化のことを指します。それが良いとか悪いということではなく、在外邦人の立場でそれを客観的に分析して、(日本に住んでいる)日本人には見えにくい視点を提示していきたいと考えています。うまくまとまればいいんですが。

誕生日の虹

今日37歳になりました。家族でお祝いしてもらい、フェイスブックやツイッターでは世界のあちこちからお祝いのメッセージを頂き、何とも幸せな一日でした。

不惑の40歳まであと3年。一日一日を大事に過ごしていくしかないと実感。

リアルのケーキも食べたのですが、嬉しかったのは長女がiPhoneのアプリでデザインしてくれたこのバースデーケーキ。色もリクエストに応えてくれました。

b-day cake designed by Hanna

そして、夕方のサプライズは家から見えた大きな大きな虹! 出張中にデジカメを失ってしまった私にはiPhoneしかないわけですが、それでもこんなに綺麗に映るくらい大きく出ました。(雨が降ったというわけじゃなかったと思うんですが)

虹

旧約聖書の創世記、ノアの方舟の話の中で虹は神様が人類に対して「もう洪水は起こさない」と約束した証となっています。(その前に洪水審判があったわけですが)
家族で大きな虹を見て盛り上がりましたが、何か良いことがありそうなそんな幸先のいい新しい一年のスタートでした。
さぁ、がんばろう~っ!

誕生日を一日前に控えた今日、ちょっとしたお誘いがありノース・ハリウッドへ。一緒に行ったJimmy On はGiveaShout.comの創業者で、何と私と誕生日が同じ。
二人でちょっとした誕生日イブをお祝いと相成ったのである。

先日有名コメディアン Jay LenoがやっているTonight Show の収録に訪れたことをお伝えしたが、Tonight Show Band のメインボーカル、Dorian Holleyとは Jazz for Japan 収録のソーシャルメディア広報をさせて頂いた時に初めて会い、それから親交をもたせて頂いている。

The Dorian Holley Band
(チラシは前回のもの。この時は日本にいて参加できなかったので今月行くことになった)

実はこのDorian、只者ではない。(公式サイト)マイケル・ジャクソンのボーカルコーチやバックステージシンガーをしており、Bad の世界ツアーで一緒に回ったとか、Rod Stewart や James Taylorと一緒にもツアーをしている。それだけでなく、American Idol や Dancing with the Stars などといったアメリカで超メジャーな番組にも音楽ディレクターとして参加している。(Jazz for Japan には Tonight Show Band のリーダーであるRickey Minorと一緒に参加頂いたのだが、Rickey Minor はアメリカン・アイドルの音楽プロデューサーをしていたそうだから、親交は深いのだろう)

ライブの会場となったのはノース・ハリウッドにある Kulack’s Woodshedという小さなライブハウス。 行くのは初めてだったのだが、ここはただのライブハウスではなくテレビでの中継ができるように準備されたスタジオのような場所である。(個人的には我々が座った席の真後ろに一番苦手な蛙がイグアナと共に檻に入っていたのが非常に印象的だった、というか怖かった 苦笑)なので当日の模様はウェブサイト上でもストリーミング中継されており、視聴者がツイートでコメントを寄せてそれにパフォーマーが反応するなどソーシャルな要素もあった。

Kulack's Woodshed

しかし、そんなことはともかくこのDorian は本当に歌が上手く、感動することしきり。透き通る声とはまさにこういうのを言うのだろう。(私も歌うのは好きだが、所詮カラオケのレベル、本物との違いはこういう狭い場所でじかに聞くと本当によく分かる)曲目はR&BとJazzのミックス、参加者は70名ほどで、満席だった。

熱唱中のDorian

カメラは移動型のものも含めて4機ほどあったと思う。なぜかライブハウスにはキングサイズのベッドがおいてあって、そこに座って鑑賞できるようになっている。

w/ Dorian Holley
終了後に挨拶をしにいった。翌日は誕生日プレゼントだったので、写真入りのアルバム「Dorey’s Indepedent Film」をサイン入りでプレゼントしてもらった。

彼はこのバンドで日本興行を実現させたいようだ。興味の有る方はぜひご連絡頂きたい。

ソマリアでの飢饉のニュースが日本滞在中にも流れていたが、事態は深刻化しているらしい。
ソマリア飢饉、南部全域に拡大の見通し 国連
ソマリア飢饉

【9月3日 AFP】国連人道問題調整事務所(UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs、OCHA)は2日夜に発表した報告で、飢饉(ききん)が発生したソマリア南部の状態は、国際社会の大規模な支援にもかかわらず悪化しており、飢饉は今後数日中に同国南部全域に拡大するとの見通しを示した。
 これによると国内避難民は減ってきているものの、栄養失調の人の割合や死亡率は上昇傾向にあり、伝染病も広がっているという。
 国連は7月にソマリア南部のバクール(Bakool)地方とシェベリ川下流(Lower Shabelle)地方が飢饉の状態にあると宣言したのに続き、8月上旬には首都モガディシオ(Mogadishu)と世界最大の国内避難民キャンプがあるアフグーィ回廊(Afgooye corridor)など3地域も飢饉の状態にあると宣言した。
 国連の定義によると、飢饉になると全体の20%以上の世帯が極度の食糧不足に陥って人口の30%以上が急性栄養失調になり、毎日1万人当たり2人が死亡する状態になる。
 国連によると、ソマリア、エチオピア、ジブチ、ケニア、ウガンダなど「アフリカの角(Horn of Africa)」と呼ばれるアフリカ大陸北東部では1240万人が過去数十年で最悪の干ばつの影響を受けて人道支援を必要としている。
 イスラム過激派組織アルシャバブ(Al Shebab)はモガディシオからは撤退したが、飢饉に襲われたソマリア南部の支配地域では依然として援助活動を制限している。(c)AFP

一方、当ブログで何度かお伝えしてきているコンゴ(DRC)の状況も以前深刻な状態である。
最近このコンゴ紛争の真相を伝えたドキュメンタリー “Crisis in the Congo -Uncovering the Truth” が発表されて話題になっている。

Crisis in the Congo

公式サイトはコチラ
私はこの中にも出てくるFriends of Congo の Kambale Musavuli 氏にインタビューしたことがある。彼は米国に難民として移住したが、コンゴを憂う気持ちは海外に住んでいるコンゴ人を一つにしていっているようだ。

このドキュメンタリーはYouTubeでも公開されており、視聴回数は30,000近くになっている。

1分強のトレーラーはこちら。日本語の字幕版も準備中らしい。

YouTubeのチャンネルはコチラ
日本語版コチラ
ソーシャルメディアの全盛を支えている立役者の一つはスマートフォンである。このスマートフォンにも多く使われている電子部品を通じて、私たち先進国にいる人間もコンゴとつながっているのだ。 “Everyone has a piece of Congo in his hand” というのはそういう意味である。

いよいよ9月に突入。

日本出張に関するブログを更新しつつ、新しく始まったプロジェクトをいくつか進行中。
執筆に関してはこれまで書いてきた小説二本に加え、「インターネットと資本主義」についての本を書き始めたのだが、これに加え、「ソーシャルメディアとは何か?」という感じの本を書き始めることになった。すでに新書を三冊出しているので、これからはもっと掘り下げた本を書いていきたいと思っている。

アプローチとしては、ここにきてようやく全体的に自分らしい視点を供給できる環境になりつつある。それは何かというのを過去数週間考えていたのだが、自然と大学の時に学んだPolitical Ecology (Economyからの派生)の視点とITの視点を組み合わせたものがいいという判断に。日本にはポリティカル・エコロジーはうまくランディングできていないようで、環境社会学(Environmental Sociology)の学派で需要が進んでいるらしい。社会環境学じゃないのか、と Socio Environmental Studies という単語で検索してみると出てくるのは日本の大学が多いので、海外ではやはり環境社会学の方の認知が進んでいるようだ。

インターネットは洗濯機ほど世の中を便利にしていないという指摘をしたハジュン・チャンの「世界経済を破綻させる23の嘘」という本が面白いと大親友のSteve Boyerから聞いて興味津々。(しかし、インターネットの部分についてはいくらでも反証できそうな気がしている)
(参照:ハジュン・チャンというエコノミスト
まだウィキペディアの項目がないみたいだから、作成してみようかな。

継続して読んでいる「経済学という教養」(稲葉振一郎)は相変わらず面白い。ある意味こんなに熱中して読める本に出会ったのは久しぶりという気がする。高校時代からの「心の友」安田君に以前借りた「資本」論もまた読み返してみる。別に左にも右にも傾倒するつもりはないのだけども、学生時代は知らず知らずのうちに随分左に傾倒した学問を学んでいたことを今になって知る。

「ニューエコノミー」論のくだりでは思わず吹き出す。

たとえば、いまやほとんど忘れ去られてしまった「ニューエコノミー」論がある。IT革命によって先進国(とりあえずアメリカ)は不況知らずの新局面に突入した、という奴だ。 (p.221)

アメリカの失業率は以前高水準だ。カリフォルニアで12%(2011年7月度)、自営業者の「実質」失業はこれらには含まれないので本当に高い水準である。

もうすぐ37歳。40歳になるまであと3年で、ライフワーク的に思想をまとめる作業にとりかかる時期なのかも知れない。
学者でもないのに、と少し自嘲気味になるが。

今回の日本出張で、大変興味深かったのはテレビ業界にいらした方、それもパーソナリティやらキャスターをされてた方がソーシャルメディアの番組に出演されているのに出くわしたことだ。裏方ならいざ知らず、現役でテレビに出演されている方々やテレビで冠番組を持たれてたような方々がソーシャルメディアに進出されているというのは、何とも希望的な話だと思った。

具体的に私がお会いしたのは3人で、それぞれの皆さんの番組に参加させて頂いた。さすがにテレビに出られている方というのは個性的で何より「ビジュアル」に対する意識が徹底している。その点、どうしても外見に無頓着な私は見習うところが多いのだが。。。まぁ、テレビ向けの容姿でないことは十分に分かってるつもりなので、その辺は無理しないようにしている(笑) 何しろ、「どじょう」をキャッチフレーズにする政治家が頑張って総理大臣になっているような時代なので。(外見に対するコメントをされていたのには親近感が湧いた。あとあの声もいいと思う。他はまだ未知数なのでノーコメントだが)

小倉淳さんは先のエントリーで説明したJPLIVE.TVというソーシャルメディアチャンネルを独自に立ち上げられているし、堤信子さんはUstのたくひろナイトでお気に入りの文房具に関するテーマでコーナーを持たれている。

で、白沢みきさんの方はというと、拙著「検証 東日本大震災 そのときソーシャルメディアは何を伝えたか?」にもコメントを寄せて頂いたLA在住のコンサルタント鈴木典子さんと一緒にSS Talkという番組を立ち上げられている。二本収録してきたのだが、その最初のものを下記にご紹介します。

英語教育はこれまでにもZEN ENGLISHシリーズで手がけてきたのだが、やはり動画での説明のほうが分かりやすいという方も多いのかも知れない。
貴重な機会に感謝である。

番組は毎週水曜日に更新されているようだ。ご興味のある方はぜひとも購読登録して頂きたい。

帰国

2ヶ月に及ぶ出張を終えて、無事にLAに到着。
やっぱりこちらの天気は最高だなぁ、と。

久しぶりに家族に対面、子供たちが大喜びしてくれて感動しました。不在期間をずっと支えてくれた妻にも激しく感謝。
週末は家族とゆっくり過ごすことにしよう。

先日つながるセブンでご一緒させて頂いた小倉淳さんは、ウルトラクイズの頃から存じ上げていたが、まさか一緒に仕事をさせてもらうことになるとは夢にも思っていなかった。<小倉淳さん公式サイト

つながるセブン収録後の打ち上げでソーシャルメディアの可能性に意気投合した後、築地に彼が立ち上げた新しいスタジオを見学に行って打ち合わせること数回。
小倉さんが今回立ち上げたJPLIVE.TVの可能性に希望を感じたので、微力ながらお手伝いさせて頂くことになった。

JPLIVE.TVは世界に向けて日本の素晴らしさをアピールするメディアハブとなることを標榜している。アメリカでも、(少しサブカル寄りになるが)POPJNEOが同じようなゴールをもって、ウェブ雑誌として運営されていてそちらもちょくちょくお手伝いさせて頂いているのはこれまでにも伝えてきた。POPJNEOが写真と視点でアピールするなら、JPLIVEは語学力と映像力での勝負というところだろうか。小倉さんは言うまでもなく、テレビ界の大ベテランであり経歴も華々しいものをお持ちだ。その小倉さんが何故ソーシャルメディアの世界に目を向け、そして自分でスタジオまで設立してやっていこうという気になったのか。そういう部分をインタビューでお伺いしてみた。(動画はまだ編集済みのものが上がってきていないので上がり次第掲載する)

私自身、ソーシャル系の番組に出たのは今回の日本出張中に参加したたくひろナイト(Ust)が初めてだったのだが、実際に出演してみてその可能性には大きなものを感じていたところだった。一人ではなかなかできないことが多く、アメリカでは自分の番組をやろうと思っても苦戦したのだが、やはり餅は餅屋。映像に特化した方々が動けば、こうもうまくいくものかと思わされた。私は常々電子出版とソーシャルメディアが車の両輪であるという話をしてきているのだが、紙での読書がデジタルリーディングになるには大きな習慣の変化と何よりデバイスが必要になるのに対して、テレビからストリーミング放送(あるいはアーカイブ)つまりPCでの試聴になるにはそれほど大きな変化を必要としない。コンテンツが育つには、テレビ界で活躍してた方々の協力が欠かせないと思う。何故なら、やはり彼らはその道のプロだからだ。移り映えが違う。そして、彼らがいるだけで他の人が素人でも俄然画面が引き締まるのである。(何を今更、とおっしゃる方も多いと思うが私は今回つくづくそのすごさを感じさせられた)

だからネットでのソーシャル番組の視聴がみんなの習慣となる日もそれほど遠くはないと思う。だからといってもちろん、すぐにテレビが死ぬとかそういう話ではないと思う。(詳しくはテレビは生き残れるかをお読みください)つまり、しばらくはお互いの併存期間が続くだろう。後は育ったコンテンツが多くの視聴を集めること。ここが一つのベンチマークになると思う。というのも今のテレビ業界は「視聴率」という極めて明確な数字に依存しているのだが、この数字の裏付けがどれだけ信用できるかというともはや疑問点だらけだからである。(誰かネットを各家庭の全てのテレビにつないで、実勢の視聴率を測定する技術を創りだしてくれないだろうか)先日の孫さんと掘さんの原発対談を見ても、通常のコンテンツでは同時視聴は2万いったらいい方。NHKなどの報道もので10万~20万くらい。(*注 8月29日の民主党総裁選挙では15万くらいまで伸びた)もちろんこれはテレビがこれまで訴えてきた数字からすると遙かに小さい。

しかし、「有効視聴率」なるものを考えるとすれば、いわゆる「ながら視聴」が多いテレビに比べてネット番組のほうが遙かに注意を惹いていると思う。
だから実際のネット番組だと同時視聴1万でかなりのお化け番組、アーカイブで6桁いけばゴールデンタイムなみ、そういう理解があってもいいのではないだろうか。
もちろん、多くのネット番組はここまで行くことはなく終わってしまう。さすがにアーカイブの視聴が3桁では広告主はつかないし、4桁でも難しいだろう。
ではどうすればソーシャルメディア系の番組が知名度を得ることができるのだろうか。
(これに対する私なりの解答ももっているのだが、それはまた後日にして)

そういう疑問を抱えつつも、今あるテレビ業界の閉塞感に危機を感じている方々も多いはずである。今後そういう方々がソーシャルメディア業界に流れてくれば間違い無く面白いことになると思う。例えばアメリカではYouTubeが全盛の時期というのがあった。これを支えていたのは、ハリウッドに代表されるような映像業界の人々の技術やもともと出たがりの国民性、いわばスター意識をもったプレイヤーの存在だった。日本にはこれらがなかったので本格的なYouTube時代が来ず、代わりに日本風の「ニコ動」全盛時代がやってきたのだ。だから今回の波を感じた時に、ふと、Ust とYouTube 全盛時代は小倉さんのようなテレビ業界上がり(と言っていいのかどうか分からないが)の方々によってもたらされるのではないかと思った。そして、日本にたくさんある素晴らしいコンテンツ、それは人であったりモノであったり、サービスであったりするかも知れない、そういうものを海外に発信したい。何とも「開国派」を自認する私にぴったりのプロジェクトだ。

ということで、映像でのトークは本当にずぶの素人の私ではあるが、一肌脱がせて頂くことにした。これからもいろいろバックエンドのほうでもお手伝いしていきたいと考えている。

JPLIVE.TVの小倉淳さんと

小倉さんはBBCでもお仕事をされていたので、英語が堪能なのだが、彼の息子さんの方は何と日本人にして英語がネイティブ、レベルの高いバイリンガル(セミリンガルとは違うという意味)で、かつ中国でも勉強してきたということで今後コンテンツは最低日英中の三ヶ国語で配信していく予定とのこと。

w/ Shinnosuke Ogura

慎之輔君の方とは英語でのインタビューを収録させて頂いた。

コンテンツとしては毎月一回(第三日曜日)開催されている築地本願寺前の朝市の様子を配信することから始められているようだ。築地といえば、マグロの競りを見に多くの観光客が世界中から詰めかけることでも知られている。スタジオも築地にあることだし、うってつけのコンテンツではないだろうか。

JPLIVE.TVの今後の動向については当意力ブログでも全力でお伝えしていきたいと思う。乞うご期待!

意力ブログは世界に日本の良さを広めていくメディアや企業を応援します

今日は今回の日本出張最後のイベントであるアカデミーヒルズでの講演がある日だった。
Dカウントも60を過ぎて、もう2ヶ月も日本にいることをしみじみと実感。

アカデミーヒルズは去年参加したMIT-EFJのビジネスプランコンテスト以来。

当日のイベントの情報

ライブラリーメンバーはリテラシーが高い方や向学心の旺盛な方が多いとのことで、少し硬めの話も追加した。CODEの著者レッシグの提唱したサイバースペース上の4つの制約条件を、私なりにソーシャルメディアの世界に転用して考えているというお話。

ソーシャルメディア上のルールとマナー

レッシグは市場、テクノロジー(コード)、規範、法律の4つの制約条件があると説明したが、ソーシャルメディアは基本的に「フリーでオープン」なものなので、市場の制約条件つまり価格は当てはまらない。

その代わりに私が重要視しているのは、リアルの世界での法律とは異なる「ルール」の存在である。
これは、例えばYouTubeに溢れる動画や、ブログに掲載されている画像を見ても分かるように、(既存の、あるいは旧時代の制約であるところの)法律には厳密にいうと抵触するが、慣習的に看過されている部分である。もちろんこれらはグレーゾーンであり、フェアユースの認められにくい日本では場合によると完全に黒なのだが、実際にそれらに対して監視が行き届かなかったり罰則が適用されにくい、しかし度を過ぎるとやはりルール違反となる。(ちなみに私はこないだの某民放局に対する電凸騒動は完全にルール違反であると思っている。あれの多くはただのいたずら電話だ)

ソーシャルメディアを利用する際には、これらのいわゆる「暗黙のルール」を理解して振る舞うことが重要である。そして、もちろん情報の受発信者同士であるユーザー間でも最低限の礼儀を尽くす必要がある。

ではこれらの「ルール」と「マナー」が守られることとどうなるか? 一言でいうとそれは議論の成熟を意味し、メディアそのものの存在意義が認知されるということになる。そうして初めて、その外側にある法律や社会に影響力をもたらすことができるのである。スポーツや格闘技は、ルールが厳しければ厳しいほど面白い。そうしてこそ、戦う者もジャッジもスキルを上げていくことができるのである。
(私見だが、格闘技の中でも最も完成された形態の一つはボクシングだと思っている。しかし、ボクシングはあまりにも制約が多いため、トップランカーといえど、異種格闘技戦だとボロボロになる。相撲も同様。しかし、それはそれで構わない)

既存のソーシャルメディアでいうと、2chの掲示板は残念ながらこの「ルール」と「マナー」が守られない場であり、よって社会的な認知は極めて低い。反対にウィキペディアはかなり厳格なルールと確固たる管理コミュニティが存在することで、ソーシャルメディアの中ではかなり熟成された議論が存在する場である。(もちろん幼稚な議論や悪戯も多いが、それはフリーである限りつきまとう問題である)今、この点で端境にあるのがツイッターだと私は思っている。日本語は英語に比べて140文字で伝達できる情報量が多いため、日本のツイッターでは余計な喧嘩も多いと感じる。これは、一般的な機能としての「情報」と「センチメント」の伝達に加えて、日本語では「コンテクスト」が伝達できてしまうからではないかと思っている。当然、それによって伝えられる内容も深まるし、逆に読み違いによるトラブルも起こってしまう。

講演風景+宣伝(笑)

講演時間は1時間、質疑応答に30分でその後は歓談と名刺交換の時間。講演後のアンケートで「もっと話が聞きたかった」という声が多かったのは嬉しい限りだ。

講演のテーマになった近著「検証 東日本大震災 そのときソーシャルメディアは何を伝えたか?」はソーシャルメディア革命に比べると立ち上がりが遅かったようだが、今回このようなイベントをたくさんもてて、あちこちでプロモーションできたので少しは挽回できたかも知れないなぁ。

講演後はディスカヴァー21のスタッフの皆さんと打ち上げ。今日の私にとっての最大のヒットは実はディスカヴァーの社長室のOさんが私と同じ高校の同じ国際科の後輩だったということを発見したことだった。世の中狭いなぁ。(参加した皆さんがやたら高学歴だったのもびっくり。私は日本の受験では見事な落伍者だから、少し気が引けたのはここだけの話 笑)

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