28 9月 2011
今回の新機種発表はさすがに大きく報道されているようだ。
続きのエントリーをまとめる前にリンクをまとめてみた。
米アマゾンがタブレット端末発表、低価格でアップルに対抗 (ロイター)
ベゾス最高経営責任者(CEO)はニューヨークで開いた発表記者会見で、「これらは低価格の一流品だ」と述べ、「何百万台も販売していく」とした。
多くの電子商品・サービスを手掛ける同社にとって、これらを直接消費者に届けることのできるキンドル・ファイアのような機器を自前で持つことは、非常に重要な意味を持つ。
発表を受け、28日午前の米株式市場で、同社株は3.2%高で推移している。
米アマゾン:タブレット型多機能端末発売 iPadに対抗 (毎日)
*写真が多くていい
価格は199ドルで、タブレットで先行する米アップルの「iPad(アイパッド)」(499ドルから)の半額以下に設定。市場では「最大の競合相手になる」とみられている。
米アマゾン:新タブレット端末発売 日本メーカーにも影響 (毎日)
国内メーカーにとって、標的は事実上アップル1社だったが、アイパッドの半額以下という低価格を打ち出したアマゾンの参入で、国内各社は商品戦略の抜本的な見直しを迫られる可能性がある。
*ガラパゴスのことがまだ書かれていますが。。。もはや死滅
アマゾン、価格199ドルの「キンドル」を発売-「iPad」に挑む (Bloomberg)
アマゾンのジェフ・べゾス最高経営責任者(CEO)は、電子商取引での同社の優位な立場を生かせばアップルのiPadに太刀打ちできるとみている。ヒューレット・パッカード(HP)やリサーチ・イン・モーション(RIM)などアップルと競合する企業がタブレット市場に投入した商品は期待外れに終わっている。
ウェッジ・パートナーズ(ニューヨーク)のアナリスト、ブライアン・ブレア氏は、キンドルは低価格で利益率が低い公算であるものの、アマゾンは電子書籍や映画、音楽などの売り上げでこれを補うことができるとの見方を示した。同氏は先週のインタビューで「アマゾンだけがタブレットで本格的に競争できる唯一の企業で、アップルと同様のサービスを提供できる」と語った。
*かなり強気であるが、それも納得できる。
米アマゾンが多機能新端末 199ドル、アップルに対抗カラー液晶「キンドル・ファイア」 (日経新聞)
「当社が手掛けてきた各種コンテンツサービスを一括して提供する方法を考えてきた」と説明した。米国以外での販売計画は明らかにしていない。
アマゾン発表会まとめ:7型タブレット Kindle Fire、新 Kindle はタッチ99ドルと無印79ドル(エンガジェット)
Kindle:電子ペーパーを採用した大ヒット電子書籍端末の最新モデル。WiFiモデルのみになり、広告つきで79ドル。広告なしで109ドル。本日発売、日本からも購入可能。
Kindle Touch:Kindleのタッチパネル採用モデル。関連情報をポップアップ表示する”X-Ray”機能も備えています。WiFiモデルと、3G対応モデルがあり、広告ありだとWiFiモデルは99ドル、3G対応で149ドル。広告なしだとそれぞれ139ドル、189ドル。11月21日より出荷。こちらも配送は米国のみ。
*X-Ray機能や日本での発売に言及しているのがナイス。
(次のエントリーに続く)
<関連記事>
Amazon が新型 Kindle 3機種4製品を発表 今度はホントの iPad キラーか Nook は死亡確定??
27 9月 2011
いよいよ明日Amazonの新製品が発表される。
下記は電子出版関連の情報ポータルの先駆者であるEBook2.0 Forumの鎌田氏のコメント
アマゾンは、米国東部時間9月28日水曜10時に記者発表を行うことをメディアに予告した。タッチスクリーンの100ドルKindleまたはタブレット、あるいは両方同時とみられている。B&Nも10月にNook Touchの新製品とColor2製品を発表すると言われており、いよいよ「タブレットの年」を飾るG1クラスの登場となりそうだ。
米国では一般的に製品発表を水曜日に行う。しかし、9月28日の発表は予想されておらず、最近では10月か11月と言われてきた。例によって今回も発表の中身については何も触れられていないが、CNet (9/23)によれば「以前Kindleの製品発表を告知してきたPR担当者から」案内があったそうで、KindleないしKindle+タブレットという可能性が強い。筆者の予想では後者。従来のKindleシリーズとタブレットの位置関係を明確にするには、そのほうがいいからだ。また、多くの調査会社はアマゾンが4Q11にタブレットの売上400万台を見込んでいると伝えており、その通りだとすると4Qの開始直前にタブレットを受注開始状態にしておく必要があるからだ。(EBooks2.0 Forum 鎌田氏)
これに先駆けて、アマゾンのIRでは新たに興味深い発表がなされている。映画配給会社大手の20世紀フォックスと11000点を超える映画やテレビ番組のライセンス契約を締結したというのだ。
Amazon Announces Digital Video License Agreement With Twentieth Century Fox
SEATTLE, Sep 26, 2011 (BUSINESS WIRE) –
Amazon.com today announced a licensing agreement with FOX that will allow Amazon Prime members to instantly stream a broad selection of popular movies and TV shows from the FOX library. This deal will bring the total number of Prime instant videos to more than 11,000 movies and TV shows later this fall.FOX titles available to Prime members will include contemporary movies such as, “Speed,” “Mrs. Doubtfire,” “Doctor Dolittle,” “Last of the Mohicans,” and “Office Space,” as well as classics like “The Longest Day,” “All About Eve,” “9 to 5,” and “Butch Cassidy and the Sundance Kid.” FOX also brings to Prime members a selection of popular TV series including “24,” “The X-Files,” “NYPD Blue,” “Arrested Development,” “Buffy the Vampire Slayer,” “Ally McBeal,” and newly available on digital video, “The Wonder Years.”
“We have received very positive feedback from Prime members about Prime instant videos. Customers love the instant access to thousands of movie and TV favorites,” said Steve Oliver, director of Video at Amazon.com. “Since the launch of Prime instant videos in February, we have more than doubled the library to 11,000 titles and will continue to add more of our customers’ favorite movies and TV shows to Prime instant videos.”
ここでの対象はAmazon Primeの会員向けということになっている。Prime Instant Video
有料動画配信ではNetflixやHULUの活躍が目覚しいが、アマゾンはここの牙城を突き崩そうとしているようだ。そして、もちろんここでもアップルのアップルTVとバッティングするのだが、今のところアップルTVは比較的地味な存在である(筆者は大好きなのだが)
<参考記事>
Amazon Prime vs. Netflix: Video Streaming Feature Showdown
このライセンス契約はタブレットによる動画視聴をも目論んでいるような気がするのだが、どうだろう。アマゾンの究極的な目標はどこからでもつながる「アマゾン端末」を作ることだと思っている。キンドルは確かに画期的な製品で電子出版を切り拓いたが、アマゾンはクラウドサービスという強い武器をもっており、総合的に囲い込みを実施している。手品ではないが、みんながキンドルに心を奪われているすきに、もう片方の手でまったく違う「トリック」の仕込みを行なっていたとしても不思議ではない。だが、正面からアップルに対抗するのはアマゾンらしくない気もするし。。。
新製品に対する鎌田氏のコメント
アマゾン・タブレットの直接のターゲットはNook Colorであり、9.28というタイミングがB&Nを意識したものであることは明らかだ。他方で、B&Nもそれを受けてリークした可能性が強い。アマゾンはさらに9-10型というカードもあり、これをホリデーシーズン直前に用意する可能性もある。いずれにせよ、iPad 2の独走状態に、はじめて対抗馬が登場することになる。
筆者もこの案には同調。来月発表されると噂のiPhone5に続いてiPad3ももうすぐ出ることだし、タブレット戦線は加熱している(大手に限ってのみだが)。アマゾンの画期的なコンセプトはタブレットにどう活かされるのだろうか。そして、ハードだけでなく、それを取り囲む周辺環境も決して無視できない、というかむしろそちらからアマゾンの戦略を分析するほうが重要である。
明日が何とも楽しみである。
(余談だが、明日は実は長女の誕生日。10歳という一つの区切りを経験するのは何とも感慨深い。いよいよ来月からは日本で一大プロジェクトに取り組むことになり、しばらく家族のもとを離れることになるので、それまでの間家族と過ごせる時間を大事にしたい)
22 7月 2011
今秋に創刊を準備されているというSocial Media Life Japan という電子雑誌の創刊号(あるいは創刊準備号)に少し記事を書かせてもらうことになり、その記事を入稿がてら編集者の伊藤さんのインタビューを受けた。

Facebookページもあるので、読者の方もぜひとも「Like」を!
話は電子出版とソーシャルメディアの親和性、環境問題との関連性(「持続可能な発展」と「多様性」はソーシャルメディアが成り立つためのキーワードでもある)、ネット選挙の可能性、そして「ソーシャル」の意味について。
ここで、私が話した社交ダンスとソーシャルメディアの関連性については興味をもって頂けたようだ(笑)
ソーシャルメディアが成り立つ上で実は一番大事なディスカッションはフェイスブックとかツイッターとかのプラットフォームの話ではなく、「ソーシャル」の部分についてである。
そして、この「ソーシャル(社交)」という文化はソーシャルメディアに関しては欧米の規範がもとになっている。この辺りでは文化論的なアプローチでソーシャルメディアを咀嚼する専門家がもっとでてきてもおかしくはない、それくらいソーシャルメディアの成り立ちは日本の社会の成り立ちにすら影響を及ぼす可能性があるのだ。
ところで、欧米的な「ソーシャル」の花形といえば従来は社交界、そこできらびやかに光る社交ダンスというのがある。
私が夫婦で最近社交ダンスを習っているということは、過去のエントリーでも述べた通りだが、ワルツやルンバ、スイングにタンゴといろいろ学んでいくうちに、西洋的な「社交」の意味がよく分かってくる。そこでどれだけ「マナー」や「エチケット」が重要なことか。それは例えば、ダンスする際にどうパートナーを誘い、リードするか、あるいは手をどこに置くかというプロトコル的な部分と、「紳士・淑女」とはどういう存在かということを学ばせてもらえる場でもあるわけだ。
これを考えるとソーシャルメディアがいうところのソーシャルはやっぱりソーシャルダンス(社交ダンス)のソーシャルである。エチケットが非常に重要だ。タンゴを踊ろうともワルツを踊ろうとも、ステップやターンを学ぶことは技量的な問題であり、大した問題ではない。練習すれば済むだけのことだ。
しかしあなたがエチケットを守れなければ、一緒に踊ってくれる人はいないだろうし、しっかりしたリードができなければあなたのパートナーはあなたを見限って他のパートナーのもとにいってしまうかも知れない。
「紳士・淑女」という観点から、一つ分かりやすい例を挙げよう。例えば、ダンスを練習する際に、パートナーを順番で変えていくというのがある。この際相手が例えどんな人物であっても、対等に扱うということが求められるわけだ。それを「紳士・淑女」という。相手によって、露骨に表情を変えたり、ダンスの手を抜いたりあるいはいきなり濃密にしたりするというのは明らかにマナー違反である。そして、誰かがルールを破るとダンスホールに不協和音が流れだす。これは現在ソーシャルメディアの世界で起こっていることではないだろうか?
折しも、日本ではあのワールドカップ決勝戦、最後のPKを蹴って見事なゴールを決める瞬間が幾度と無く流されていた熊谷紗季選手の「合コン」での暴露ツイートを巡る話題がネットを賑わせているところ。どうやら騒動の元になった人物はすでにアカウントも削除したらしい。優勝は国民的な慶事であったわけで、それに一気に水を差してしまうような格好になったこのニュースはあまり快いものではないが、やはりマナーは重要である。ツイッターでも原子力でも、例えいくら便利でも使い方を誤ればとんでもないダメージを与えてしまう。ツイートした本人が、本当に友人の友人だったのか、あるいはどこかの勢力から送り込まれた刺客(!?)なのかは知らんが、しょうもないことで折角の雰囲気を台無しにしないで頂きたい。もちろん当の熊谷選手にも脇の甘さという部分はあったろうが、本人も今頃痛烈に反省しているだろう。
ところで、この件に関して我らがキングカズがもっともなコメントで養護したと報道された。
キングいわく
「プライベートの飲み会だったんですよね。そういうの(ツイッター)で言ってしまうのがおかしい。本人が許可しているならまだしも。外に漏らす行為自体が考えられない。それが悪いんじゃないかな。(熊谷選手には)何の問題もないよ」
ごもっともである。しかし、この写真がスゴイ、ホントに王者の風格である。なでしこジャパンもいまや世界の女王になったのだから、慣れないだろうが世界の風格を身につけて頂きたい。世界はあなたたちのことを見ているし、世界中の多くの少年少女たちがあなたたちのことをロールモデルとして成長していくのだから。
そして、もう一度、
「感動的な試合をありがとう!」
苦境の日本はあなたたちのおかげで、とってもたくさんの元気を得ました。
20 7月 2011
日本の長期滞在ももうすぐ30日というこの日、
E-Book 2.0研究講座 (第8回)のゲスト・スピーカー&パネリストとして参加してきた。
会場は青山一丁目駅程近くの会議室コネクト北青山EAST。台風で開催前はすごい雨だったが、それにも関わらずお越し頂けた参加者の皆様に感謝。
講演内容 (スピーカー)
「コミュニティメディアから世界へ-雑誌ビジネスモデルの再構築に向けて-」
・雑誌の資産/機能の継承をめざすビジネスモデル
・無償コンテンツとソーシャルメディア (小笠原 治 MEDIVERSE 代表理事)

まずは「デジタルリーディング」の習慣化を、というメッセージが印象的だった。
「欧米で拡大する無償コンテンツと関連ビジネス」
・拡大する無償コンテンツの実態
・無償コンテンツとソーシャルネットワーキング (鎌田 博樹 EBook2.0 Forum編集長)

パネル討論「出版マーケティングとして見た無償コンテンツとソーシャルメディア」
・Web時代の雑誌生き残りへの課題
・無償コンテンツは雑誌を活性化できるか?
・ソーシャルネットワーキングから雑誌のビジネスモデルは生まれるか (立入 勝義 『ソーシャルメディア革命』『電子出版の未来図』著者)

小笠原 治(MEDIVERSE 代表理事) モデレーター:鎌田 博樹
パネルディスカッションの前に、15分ほどで簡単なプレゼンをさせて頂いた。内容は「電子出版を社会化する」。
実はその前に行われた小笠原氏のプレゼンの内容が素晴らしく、ソーシャルメディアとアメリカの実情、出版と電子出版市場の趨勢などが見事にまとまっていたので、内容を若干変更して、ウィキペディアの説明に時間を費やした。というのも、ソーシャルメディアと電子出版という観点では、ウィキペディアが世界で最も進んだ媒体であり、それを学ぶことで見えてくる課題や可能性などがたくさんあるからだ。もちろん収益構造という観点ではウィキペディアは広告収益がなく、寄付のみに依存しているのだが、編集方針、フォーマット、ソーシャル化、持続可能な発展に向けて、など多くの課題を共有して、日本だけでなく世界のウィキペディア(あるいはウィキメディア)コミュニティで10年を超える建設的な議論と編纂活動がなされている。まさにウィキペディアを学べば、ソーシャルメディアと電子出版の未来が見えてくるのである。(筆者の講演についてのコメントを小笠原氏がブログで掲載されているのでよろしければそちらもご一読頂きたい)
ちなみに、日本の電子出版市場はいよいよ来年くらいからは本格化するのではないかという気がしている。やはりカギはキラーコンテンツ。私が学生の頃本多勝一氏らの手で「週刊金曜日」が創刊されて話題になったが、あれくらい話題になる電子雑誌がまずでてくるかどうかというのが日本では分水嶺になりそうな気がしている。というのも、日本でのタブレットの普及は目を見張るほどであり、WiMaxの利便性と共に、スマホ&タブレットのユビキタス環境が実現しつつあるのが見えるからだ。
私は常々日本のWiFiホットスポットの不便なのがネット社会の弊害だと思っていたが、WiMaxを含めた「どこでもWiFi系」のサービスが充実してきているのを見るにつけ、逆にアメリカよりも大きなポテンシャルがあるような気がしてきた。(もちろん国土面積の違いが大きい) 購読性で成り立つビビッドな電子雑誌は果たして二年以内に出てくるのか、そこに注目していきたい。そして、できたらそのコンテンツは世界にも通用するものであって欲しいなぁ。
電子出版→ソーシャルメディア→ネット選挙 の波がじわじわ近付いているのを感じる。何度も言うが、検証すべきカギはウィキペディアである。
13 7月 2011
いよいよLOHAS TALKも第三夜。今回は最初の著作「電子出版の未来図」についても有り難いコメントを頂けたのが嬉しかった。タイトルは元のままのほうがよかったとか言われましたが、こちらはやはり出版社が最終的に決めるので、ノーコメントで(笑)
本日は少しゆったりとしたスケジュールで、9月発売の某雑誌への寄稿を書いたり、新刊の構想を練ってみたり。
そして、また大阪へ移動するのであった。。。
明日もLOHAS TALKは午後8時40~50分の間でオンエア!
11 7月 2011
先週の火曜日にはJAM THE WORLDの15MINUTESというコーナーで津田大介さんと生対談をさせて頂いたことはお伝えしたが、今週もJ-Waveに出演中です。
今週は同じJAM THE WORLDという番組の中のLOHAS TALKというコーナー。
ホストはロハスをテーマにした雑誌ソトコトの名物編集長 小黒一三さんです。
奇しくもこの日は東日本大震災から4ヶ月。新刊である「検証 東日本大震災 そのときソーシャルメディアは何を伝えたか?」を中心に話をさせて頂きました。
小黒さんは元ブルータスの編集長もされていたということで、出版業界にも詳しく、またアフリカのケニアで観光事業もされているというかなりユニークな経歴をもつ方で、すばらしいトーク力をお持ちです。一方の私はといえば、この収録は日本のラジオ局では最初(LAでも一度現地ローカルのラジオ番組に出たことがある)だったということで、緊張しっぱなしだった。なので聞いて頂ければ分かるのだが、話すスピードが全然落ちていない。(あれでも意識してゆっくり話していたつもりだったのだが)あと、やたらと間投詞 (あのぉとか)が多いのは自分で聞いていても何とも情けない。やはり訓練が必要なようだ。セミナーでのトークはだいぶ慣れてきたつもりなのだが、ラジオのトークでは言いたいことを簡潔によどみなく発言しなければならない。これを意識していれば普段の会話の質も上がりそうなものである。
本日から5夜連続、どうぞお楽しみください。関東圏の方はラジオがなくてもJ-WaveのサイトやiPhoneのアプリ(Radiko)から聴くことができる。
20 6月 2011
これは電子出版業界には朗報だと思う。こういうニュースが流れてくると電子出版業界はにわかに活気づくのである。
アマゾンは6月20日のプレスリリースでいわゆる大手出版社を介さない個人出版でミリオンセラー作家が誕生したと伝えた。
John Locke Becomes the First Independently Published Author to Join the “Kindle Million Club”
SEATTLE, Jun 20, 2011 (BUSINESS WIRE) — (NASDAQ: AMZN) – Amazon.com today announced that John Locke has become the eighth author to sell over 1 million Kindle books, becoming the newest member of the “Kindle Million Club,” and the first independently published author to receive this distinction. As of yesterday, John Locke has sold 1,010,370 Kindle books using Kindle Direct Publishing (KDP). Kindle Direct Publishing is a fast and easy way for publishers and authors to start selling to Kindle customers worldwide via Kindle, Kindle 3G, Kindle with Special Offers, Kindle 3G with Special Offers, Kindle DX, iPad, iPod touch, iPhone, PC, Mac and Android-based devices. The Kindle Million Club recognizes authors whose books have sold over 1 million paid copies in the Kindle Store (www.amazon.com/kindlestore). Locke joins Stieg Larsson, James Patterson, Nora Roberts, Charlaine Harris, Lee Child, Suzanne Collins and Michael Connelly in the Kindle Million Club.
マッシャブルでも伝えられており、こちらではその話題の著者の顔写真が掲載されている。今回は少し趣向を変えて、アマゾンのIRじゃなく、こちらを伝えてみよう。
(単純に、今日本に向かう空港のラウンジにいて、持ち時間が10分しかないから、とかそういう理由では決してない)
Independent Author Sells 1 Million Ebooks via Amazon

Crime novelist John Locke has become the first independent author to sell more than 1 million ebooks through Kindle’s Direct Publishing program, Amazon announced Monday.
The author, a self-described “niche marketer” who attributes much of his success to his $0.99 pricing model, has self-published nine novels through the Kindle Store, including New York Times bestselling ebook Saving Rachel, as well as his first non-fiction title, How I Sold 1 Million eBooks in 5 Months.
Locke pockets 35 cents for every ebook he sells through Kindle. He has never had a traditional agent or publisher. He joins seven other authors, including Stieg Larsson and Nora Roberts, in the “Kindle Million Club.”
(抄訳)
月曜日にアマゾンはキンドル向けのダイレクトパブリッシングプログラムで犯罪小説作家のジョン・ロック氏が独立系作家としては初めて100万部のeブックを販売したと発表した。
自称「ニッチ・マーケター」のこの著者は成功の背景について$0.99(キンドルストアで設定できる価格としては最安値)の価格体系にあるとしている。彼はこれまでこの手法でキンドルストア上で9冊の小説を発表しており、これにはニューヨーク・タイムズのeブック部門でのベストセラーとなった Saving Rachelや彼の最初のノンフィクションタイトルとなった「私が100万部のeブックを5ヶ月で売るには」が含まれる。
eブックが一冊売れる毎にロックの懐には35セントが支払われることになる。彼はこれまでにいわゆるエージェントや出版社と契約したことは一度もない。そんな彼はStieg LarssonやNora Robertsら他の7人の作家と共にキンドル・ミリオンクラブに入会することとなった。
(訳了)
私は常々、彼のような存在が生まれることが電子出版業界の活性化には不可欠だと説いてきた。これにより、アメリカの電子出版業界はさらに次のステージに進むであろう。もうすぐ二人目のミリオンセラー作家が登場するはずだ。日本では依然、キンドルストアで日本語のコンテンツは販売されておらず、その間AppleのApp Storeでどんどんコンテンツが販売されているようだが、アマゾンは自社が電子出版の先駆者であり牽引者であるということを自負しており、このようなベンチマーク的な発表をする使命感も感じているのだろう。
ちなみに100万部のコンテンツを販売して、彼の手元に入る印税は35万ドル(現行レートで2800万円)。なかなかのものである。まさにちりも積もれば何とやらだ。
*ちなみに私もLMDPブランドで100を超えるタイトルを販売しているのだが、ミリオンセラーの声がかかるまでにはまだまだ時間がかかりそうだ (苦笑)
さて、関西空港に向かうとしよう。
<最新著作>
22 4月 2011
ソーシャルメディア革命だけでなく、ちゃんと最初の著作も発見してきました。
初めて行ったブックファースト新宿店にて。(東京モード学園のあるモダンな建物の中にある書店)
電子出版の未来図 売上は革命ほどではないですが、やはり最初の著作というのは何とも言えぬ思い入れがあるものです。出版社も超メジャーですし。少しほろ苦かったり(苦笑)

ソーシャルメディア革命はレジ横の目立つところに置いて頂いてました。発売から2ヶ月以上経つのに、有り難いことです。日本は新刊の量がハンパじゃないですよね、ホントに。
ブックファースト新宿ルミネ店さんでは、二週間連続で新書のベスト10にランクインして感動したのを思い出します。
改めて、なんでこんなことしてるかというと、今回の出張が著作出してから最初だったからです。(念のため)
25 2月 2011
WSJの電子版部門であるAll Things Digital がグーグルの電子出版向け新ソリューションのローンチを報道した。
Android Market Opens Book Store
Now that Motorola’s Xoom, the first tablet to run Android 3.0 Honeycomb, has begun shipping, Google is finally lighting up the e-books section of Android Market.
An outpost of the Ebookstore it launched last December, the Android Marketplace Books is the first of a handful of new offerings expected to make the digital storefront more competitive with iTunes. Two more expected additions: music and movies.
本だけじゃなく、映画と音楽の配信も行い、iTunesと一騎打ちを目論んでいるようだ。
アマゾンが、すでに電子版の売上を紙版よりも大きくしているように、電子出版そのものは北米では伸長しており、日本では逆に混迷が深まっている様子。
もともとの紙本に対する需要とその質が日米では大きく違うということもあり、日本では今後もしばらく「是非」の議論が続くのだろうと見ている。ただ、真似をすればいいというものではないから、じっくり考えて頂きたい。もちろん、世界に打ってでる戦略も重要である。(世界に出るのにガラパゴスというネーミングは頂けないと、個人的には思っているが。発音しにくいし、みんなそんな小さな島のこと知らないし。)
サイトはコチラ
しかしこのサイト、見ればみるほど、どっかで誰かが企画した電子出版サイトとそっくりである(苦笑) シンプル・イズ・ベストと取るべきか、定評のあるグーグルのデザインセンスの悪さを考えて自戒すべきか、悩む (笑)
1 1月 2011
新年明けましておめでとうございます。
意力ブログもおかげさまで、2周年を迎えました。
電子出版事業についてのPRを兼ねて、ソーシャルメディアに着手したのがきっかけで、ブログを執筆することの楽しみを知りました。(小学校の時から日記をつけるのは一番苦手なことの類だったのですが)
2年前は「電子出版!?」みたいな雰囲気だったのも、昨年で大きく変わり、まさに「電子出版元年」と呼ぶに相応しい盛り上がりが日本でも見られました。
おかげさまで、ブログでのエントリーを元にした『電子出版の未来図』(PHP新書)も上梓することができ、感無量です。売上の方も、私のような新人作家が出した本にしては、良い反応を頂いておりまして、素晴らしい書評もいくつか頂戴いたしました。
新年は1月中旬に早速 『ソーシャルメディア革命 「ソーシャル」の波が「マス」を呑み込む日』 という本を上梓する予定です。ブームを煽る、というつもりもないのですが、どんどん勢いをつけているツイッターに加え、フェイスブックが日本でも勢いを増していくことが予想され、「オープン」か「クローズド」かという議論も含め、今後の日本におけるソーシャルメディアのあり方を問われるような状況が続くと思います。まさに本年は「ソーシャルメディア元年」となることを予想しています。そして、その元年が、いわゆる「大手偏向」で終わるのではなくして、一般大衆に広く支持されて、マスメディアをも凌駕するような力をもっていく、そんな存在になっていくことに期待しています。
私自身も、一人の草の根ブロガーとして、ソーシャルメディアの盛り上がりに貢献していきたいと考えています。有り難いことに、その後の著作についてもいくつかご提案を頂いたり、出版化が決定したりしています。(追ってまた当ブログにてご連絡させて頂きます)
また、新年は新たに、日本の若者(16~22歳を対象とする予定)に元気を与えていくことのできるようなセミナーも開催していきたいと考えています。日本の未来を憂うパワフルな仲間と共に、日本の活性化、国際競争力の向上といった点にも、できるだけのことをしていきたいと考えています。
本年も意力ブログともども、どうぞよろしくお願いいたします。
立入 勝義 拝